研究課題/領域番号 |
16659445
|
研究種目 |
萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
武谷 雄二 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (10114539)
|
研究分担者 |
藤井 知行 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (40209010)
百枝 幹雄 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (50221627)
大須賀 穣 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (80260496)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2004年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | 酸化ストレス / 子宮内膜症 / H_2O_2 / マウスモデル / IL-6 / MAPK / COX-2 / IL-8 |
研究概要 |
(目的)子宮内膜症の病態に骨盤内の炎症が関与していることは、すでに知られてきている。その炎症を惹起する因子の一つとして、酸化ストレスの働きが示唆されている。また我々は、in vitroの実験系を用いて、酸化ストレスを惹起するH_2O_2の添加によりヒト子宮内膜問質細胞においてMAPKカスケードが活性化され、炎症性サイトカイン産生が促進されることを示している。本研究においては、我々がこれまでに構築した子宮内膜症モデルマウスを用いて、in vivoで酸化ストレスが子宮内膜症の発症、進展に関わっている可能性につき検討した。(方法)C57/BL6マウスをrecipient,GFPマウスをdonorとした。全てのマウスの卵巣切除を行い、1週間毎にE_2を皮下注射し、POD14にrecipientを2群にわけ、control群にはPBSを、H_2O_2群には1%H_2O_2をそれぞれ腹腔内注射した。その翌日donorより子宮を摘出し、子宮内膜組織を分離し、recipientの腹腔内に注入した。1週間毎のE_2皮下注を継続し、子宮内膜移植後2週間目にrecipientマウスを開腹し、蛍光顕微鏡を用いて腹腔内の子宮内膜症病変の評価を行った。 (結果)Control群と比較し、H_2O_2群では病変数が有意に増加しており、また腹腔内の癒着も強度であった。Control群とH_2O_2群では体重、子宮重量ともに差は認められなかった。 (結論)H_2O_2群でより多くの病変が形成されていたのは、H_2O_2の前投与により腹腔内に酸化ストレスが惹起されていた群において、その後に移植した子宮内膜がより生着、進展しやすくなっていたためと考えられた。酸化ストレスが実際に生体内において、子宮内膜症の発症、進展に関与している可能性が示唆された。
|