研究課題/領域番号 |
16659470
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
大野 重昭 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (50002382)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2004年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | カロテノイド / フラボノイド / ぶどう膜炎 / エンドトキシン / マウスマクロファージ / 一酸化窒素 / 酸化ストレス / 酵素誘導 |
研究概要 |
ある種の疾患には一酸化窒素(NO)の直接的あるいは間接的に関与している。我々はこのNOの産生を抑制する化合物に着目し、スクリーニングを続けている。今回、色素であるカロテノイドやフラボノイドなどポリフェノール類がある。これらの化合物には抗炎症作用、抗酸化作用等の生理作用を有することが報告されている。そこで眼炎症モデルを作成し、カロテノイドやフラボノイドが含まれる北方系植物アロニアの抽出物およびカロテノイドのひとつであるフコキサンチンが含まれる海産物由来の抽出物の治療効果を検討した。 眼炎症モデルはエンドトキシンを全身投与し作成した。前眼部炎症の程度は前房内炎症細胞数、タンパク濃度、各種炎症性サイトカイン濃度を指標にした。エンドトキシンを投与した前房水中には炎症細胞数、タンパク質および炎症性サイトカイン、NO濃度の上昇が顕著にみられた。アロニア抽出物およびフコキサンチンの投与により、これらのパラメータは投与量依存的に抑制された。その抑制効果はステロイド投与群に匹敵していた。 さらにこれらの天然物の抗炎症作用機序の解明をするために、マウスマクロファージを用いてエンドトキシンを処理した後の、培地中への炎症性サイトカイン産生量およびNOの産生量をみたところ、アロニア抽出物およびフコキサンチンの処理濃度依存的にこれらのパラメータは低値を示した。また細胞内ではエンドトキシン処理によりNO合成酵素が誘導されるが、これらの天然物はその酵素誘導も抑制することが明らかとなった。
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