研究課題/領域番号 |
16659473
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
阿部 春樹 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40018875)
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研究分担者 |
福地 健郎 新潟大学, 医歯学系, 講師 (90240770)
上田 潤 新潟大学, 医歯学総合病院, 助手 (10401746)
八百枝 潔 新潟大学, 医歯学総合病院, 医員 (80401751)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 虚血・眼圧負荷 / 虚血再灌流モデル / 上強膜静脈結紮モデル / 網膜神経節細胞 / トランスジェニックマウス / ミトコンドリア / 正常眼圧緑内障 / エンドセリン-1 / カニクイザル / 視神経乳頭陥凹拡大 / 眼圧上昇モデル |
研究概要 |
当初の計画ではカニクイザルを用いて眼虚血モデル・眼圧負荷モデルを作製して実験に用いる予定であったが、カニクイザルを用いた実験緑内障モデルの作製は、動物実験倫理委員会の承認が得られないまま頓挫せざるを得なくなってしまったため、平行して行ったラット・マウスを用いた虚血負荷・眼圧負荷モデルで得られた知見につき報告する。 まず、ラットにおいて眼虚血状態を誘導するため虚血再灌流モデルの作製を行った。ラット片眼の前房内に30G針を刺入し、150cmの高さに設置した生理食塩水ボトルより約120mmHgの高眼圧を45分間負荷することにより一過性に眼虚血状態を作る系の作製に成功した。手技に習熟した時点でこれをより眼球の小さなマウスに応用し、同様にマウスを用いて虚血再灌流モデルを作製した。当科で既に作製した網膜神経節細胞蛍光発色トランスジェニックマウス(Thy1-EGFPトランスジェニックマウス)を用いて虚血再灌流モデルを作製し、一過性虚血負荷後の網膜神経節細胞数の変化を網膜伸展標本を作製して計測したところ、虚血負荷眼では他眼のコントロールに比し虚血負荷後2週の時点で約30%に網膜神経節細胞数が減少するという知見が得られた。 また、マウスの眼圧を非侵襲的に長期に渡って上昇させる目的で、上強膜静脈結紮による長期眼圧上昇モデルマウスを作製した。上強膜静脈結紮眼では、処置後4週に渡り20mmHg以上の高眼圧を維持することが可能となった。 また、トプコン社製フルオレセイン蛍光眼底撮影装置のレンズ倍率を改良することにより、網膜神経節細胞蛍光発光トランスジェニックマウスの眼底を生体下でより鮮明に撮影することに成功した。これにより生体下でマウスの網膜神経節細胞数の変化をより正確に測定することが可能となったため、細胞数の減少が見られない程度の虚血負荷をかけたマウス眼に長期眼圧上昇モデルを作製し、虚血・眼圧負荷の相互作用について知見を得るべく研究を進めていく予定であるが、その部分が今後の課題として残された。
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