研究課題/領域番号 |
16659550
|
研究種目 |
萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科系歯学
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
藤内 祝 名古屋大学, 医学部, 教授 (50172127)
|
研究分担者 |
小林 猛 中部大学, 応用生物学部, 教授 (10043324)
本多 裕之 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70209328)
西口 浩明 名古屋大学, 医学部附属病院, 助手 (00335043)
上田 実 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00151803)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2004年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
|
キーワード | VX7細胞 / 転移モデル / Magnetoliposomes (MLs) / 口腔癌 / 温熱療法 / Magnetoliposomes(MLs) |
研究概要 |
Magnetoliposomes (MLs)を用いた頚部リンパ節転移巣、肺転移巣に対する磁場誘導組織内温熱療法 VX7舌癌転移モデルの舌に、粒子径約90nmのMLsをマイクロシリンジポンプを用い、30分かけて注入した。含有マグネタイトは20mgである。前年度の実験結果より、注入後のMLsの臓器移行は、深頚部部リンパ節においては注入後1日目、3日目でマグネタイト量は最大を示した。肺転移巣に関しては、移行マグネタイト量は微量であり、基礎実験における、磁場下での温熱治療効果を認める温度まで加温するためのマグネタイトの集積は肺転移巣には認めなかった。 転移モデルの舌へのMLs注入後、1日目に、頚部に対して限局的に高周波磁場を照射した。温度測定は、経皮的に頚部リンパ節に刺入した光フィアバープローブを用いて行った。転移巣内部の温度は磁場照射より10分後に温熱効果のあるとされる42.5度に達し、以後磁場照射中はそれ以上の温度を維持することが可能であった。加熱は原則的に42.5度を示してから30分間施行した。温熱治療施行より1日目に、頚部リンパ節を摘出し本治療法による転移頚部リンパ節に対する治療効果を病理組織学的に検討した。免疫組織科学染色の結果、加温後頚部リンパ節はアポトーシス陽性を示し、一部腫瘍細胞はネクローシスも認めた。一回の加温では、残存腫瘍細胞も存在していた。抗腫瘍効果に対する検討はまだ行っていないが、繰り返し加温により残存腫瘍細胞の消失も十分期待できる。 肺転移に対しては、舌へのMLsの注入後1日目のMRI画像において、マグネタイトの肺転移巣への集積を認め、画像検査におけるMLsの有効性が示唆された。肺転移巣への温熱効果に関しては現段階では困難であった。
|