研究課題
若手研究(A)
本研究においては、複数の双極子モデルを用いた電流源の推定法のための逆問題計算アルゴリズムの確立がもっとも重要となる。そこで平成18年度は、空問分解能の良い拡がりを持った磁気双極子(磁場源)の位置およぴベクトルを推定できる手法を開発することを目的とし、次の2点を実施した。(1)逆問題解析方法として、遺伝的アルゴリズムとシフティングアパチャー法を組み合わせた方法を新たに提案し、推定を行った。電流源が離れて存在する場合には、同一のボクセルに推定することができ、空間分解能1mm以下の良い推定結果が得られた。2個の磁気双極子(磁場源)が近接する時も、分離して推定することが出来た。更に、極狭い領域に拡がりを持つ電流源が存在する場合には、現状の装置では細かな電流の流れを可視化表現できない。しかし、今回開発したコードを用いることでは、他の手法でよくあるように複数の電流ダイポールが1つに重なった巨大な電流ダイポールが現れてしまう結果とは異なり、複数の電流ダイポールによる拡がりを表現できた。(2)また、磁気マーカ、ホールセンサアレイ、PCから構成される磁場源推定装置を製作し、センサアレイによって計測した磁場分布をから磁気双極子の三次元位置と向きを連続的に推定するツールを開発した。位置推定には非線形最小二乗法を用いている。センサアレイからの高さ60mm以下の範囲内では2±1mm精度でマーカの位置推定が可能だった。
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Transactions on Magnetics, IEEE
Physica C Vol.426-431
ページ: 826-833
日本電気学会誌 (査読中)
10020027289
JSAEM Sutd.Appl.Eletctromagn.Mech. (査読中)