研究課題/領域番号 |
16681015
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
基礎ゲノム科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鈴木 穣 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (40323646)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
28,990千円 (直接経費: 22,300千円、間接経費: 6,690千円)
2005年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2004年度: 21,190千円 (直接経費: 16,300千円、間接経費: 4,890千円)
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キーワード | 完全長cDNA / 転写開始点 / ChIP on chip / クロマチン免疫沈降 / 転写因子 / トランスクリプトーム / クロマチン沈降 / プロモーター / 転写制御 / ゲノム |
研究概要 |
本研究においては、ヒト転写因子標的遺伝子の網羅的な同定を目的としたクロマチン免疫沈降-DNAチップ法(ChIP on CHIP法)の方法論的確立を目指した。また同法を用いて、ヒト転写因子STAT6の標的遺伝子の探索を試みた。はじめにクロマチン免疫沈降の素過程(細胞の溶解、DNAの裁断、免疫沈降に用いる担体と洗浄条件)について詳細な条件検討を行い、再現性よくSTAT6既知標的遺伝子を同定できる実験系を確立した。この系をヒト肺内皮細胞BEAS2B(喘息における炎症モデルにしばし用いられる)に対して用いて、我々の運営するプロモーターデータベースDBTSSにおいてSTAT6結合コンセンサス配列を転写開始点上流1kb以内に持つ遺伝子群の中から、4個のSTAT6標的遺伝子(プロモーター部分のLuciferase assay、RT-PCR、ChIP法においていずれも有為にSTAT6による発現誘導を認めるものと定義)を同定した。またLuciferase assay、RT-PCR、ChIPの各々では有為な発現誘導を示したものの、相互に誘導、非誘導の結果が一致しなかったものも多数認められ、その生物学的意義は興味深いと考えさらに詳細に解析を進めている。また、研究開始時点では独自のプロモーターチップの作成を計画していたが、平成17年度に入りコスト面で有利であると期待されたプロモーターチップがアジレント社から市販品として入手可能となった。また我々が、転写因子E2F4の標的遺伝子について、同チップの有効性を検証したところ、我々の実験系を用いればE2F4の新規/既知標的遺伝子を同様に精度よく検出可能であることが確認された。現在、上記STAT6標的遺伝子についても同様の検討を行い、同社プロモーターチップとその他のものとの比較検討、さらにその他の転写因子の標的遺伝子の同定に向けての有効性の検討を行っている。
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