研究課題
若手研究(A)
本研究期間を通して、様々な反応性Py(N-メチルピロール)-Im(N-メチルイミダゾール)ポリアミドを合成し、効率的な配列特異的アルキル化能と生物学的機能評価の研究を進めた。具体的には、反応性と配列認識能を高いレベルで両立した反応性Py-Imポリアミドを特定遺伝子発現制御ツールとして、あるいは、生物化学的な薬剤として実用化するために(1)分子設計と合成基盤の確立(2)特定遺伝子発現制御(3)細胞増殖阻害に関する機能評価を行った。(1)DNA配列認識能をもつPy-Imポリアミドとseco-CBIアルキル化部をインドール基で結合させ、任意の塩基配列でDNAを効率的にアルキル化する機能性分子の設計を確立した。Py-Imポリアミドの合成に関しても、固相自動ペプチド合成機によって多品種の配列特異的アルキル化剤を安定して供給することが可能になった。テロメア二本鎖配列に対して特異的アルキル化能を有するPy-Imポリアミドの合成及び、機能評価にも成功した。(2)反応性Py-Imポリアミドを用いて、塩基配列特異的アルキル化が遺伝子機能に与える影響をヒト細胞系にて評価・検討した。その結果、標的とする塩基配列を、プロモーター領域のみに限らず、コード領域へ拡張することに成功した。さらに、GFP蛋白コード領域に存在する特定塩基配列を標的として、細胞内でGFP発現を阻害することが可能であることを示した。(3)様々な配列認識能を有するインドールリンカーを有する反応性Py-Imポリアミドを合成し、細胞増殖阻害活性に与える影響をヒトがん細胞系において評価を進めた。Fmoc固相合成によるDNA結合性ヘアピン型Py-Imポリアミドの生物実験への供給が確立し、実用化に向けた共同研究も進んだ。その結果、TGF-b遺伝子を標的としたPy-ImポリアミドのTGF-b遺伝子発現に与える抑制効果に関する評価が進んだ。
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