配分額 *注記 |
20,150千円 (直接経費: 15,500千円、間接経費: 4,650千円)
2006年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2005年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
2004年度: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
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研究概要 |
コンビナトリアルケミストリーの手法を用いて開発した一連の触媒群の活性を迅速に解析するためには、High Throughput Screening (HTS)の導入が不可欠である。昨年度までの研究において、当初計画に基づいた「固相触媒反応の円二色性検出」による不斉触媒の迅速解析システム(HTS)の開発に成功している。本HTSを用いる新規光学活性ジアミン-銅(1)触媒の探索によって、実用的な触媒的不斉ニトロアルドール反応(別名:Henry反応)を達成した。本年度は、HTSによって見いだした触媒を基に、gaussianによる計算化学等の手法を駆使して精密な分子設計を行い、より安価で高選択的な新規触媒を設計・開発した。新規に開発した配位子を用いて反応を行い、多くの基質に対し、93- >99% yield, 91- >99.5% eeと、現段階で報告されている中で最高の触媒活性及びエナンチオ選択性を与える触媒的不斉Henry反応を確立した。さらに、光学活性サリチルヒドラゾン化合物のライブラリー構築にも成功し、上記システムの汎用性を示している。 さらに、「固相触媒反応の円二色性検出」によるHTSの応用として、独自に開発した光学活性ビスイミダゾリン配位子をポリスチレンビーズに担持し、錯体を調製、1,2-ジオールの非対象ベンゾイル化反応において、金属塩、温度、溶媒、添加物の最適化を本HTSを用いて効率的に行い、プロセス開発にも有用であることを実証することができた。 以上、若手研究Aの助成を受けて行った本研究は、計画どおり推進することができ、当初の目的をほぼ達成することができた。
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