配分額 *注記 |
30,160千円 (直接経費: 23,200千円、間接経費: 6,960千円)
2006年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2005年度: 10,270千円 (直接経費: 7,900千円、間接経費: 2,370千円)
2004年度: 15,730千円 (直接経費: 12,100千円、間接経費: 3,630千円)
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研究概要 |
本研究は,次世代半導体デバイス用半導体機能薄膜層欠陥の計測技術の開発を行うものである.具体的には,半導体機能薄膜表面近傍に生成されるエバネッセント光を,数10nm程度の微小開口を有するファイバプローブ探針を用いて計測しエバネッセント光を乱す元となった薄膜厚異常等の欠陥や薄膜層表面および内部に存在する微小欠陥を同定するという新しい欠陥計測技術の開発をめざすものである. 最終年となる平成18年度は,次世代半導体微細加工技術として期待されているナノインプリント形成薄膜への応用に特に焦点を絞り,理論・実験の両面から解析を行った.FDTD法に基づいたナノスケール電磁場解析シミュレーション解析により,(1)取得される近接場光応答は,外部照明の基板反射による干渉効果とプローブ先端部と界面の相互作用効果の両者を勘案した物理モデルで記述可能であること.(2)後者の影響は,薄膜直下のシリコン層の応答が支配的となること.(3)プローブ先端と薄膜上面との距離制御を行いながら,近接場光応答を取得することで,2〜3nmスケール分解能で膜厚異常となる残膜厚の計測が可能であることが分かった.また前年度までに構築を行ったエバネッセント場計測光学系に対して,上述の理論解析に基づき入射光偏光制御部およびシェアフォース距離制御部を組み込んだ改良を施し,実際のナノインプリント形成薄膜基板(膜厚なし,膜厚10nm,50nmの3タイプ)に対する計測実験を試みた.その結果,プローブ先端と薄膜上面との距離変化に従い,理論解析で予想されたものと同様に膜厚毎に異なった近接場応答挙動となることが確認された,今回の実験ではS偏光入射において,理論解析とは異なった挙動を示しており,この点に関しては今後さらに詳細な解析が求められる.
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