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超極細探針による低侵襲細胞免疫技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16686047
研究種目

若手研究(A)

配分区分補助金
研究分野 生物機能・バイオプロセス
研究機関独立行政法人産業技術総合研究所

研究代表者

中村 史  独立行政法人産業技術総合研究所, セルエンジニアリング研究部門, 主任研究員 (40357661)

研究期間 (年度) 2004 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
28,210千円 (直接経費: 21,700千円、間接経費: 6,510千円)
2006年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2005年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2004年度: 16,640千円 (直接経費: 12,800千円、間接経費: 3,840千円)
キーワードAFM / 細胞操作 / 抗体 / 力学測定 / 挿入 / 相互作用 / 細胞骨格蛋白質 / ナノニードル / 細胞骨格タンパク質
研究概要

既存の細胞内蛋白質解析技術として免疫染色、GFP融合蛋白質の発現、フローサイトメトリーなどの手法が存在する。これらの手法は、生きたまま細胞を解析出来ない、あるいは細胞内部の蛋白質を解析出来ないという問題点がある。本研究では細胞内の骨格蛋白質を力学的に検出する手法を開発した。骨格蛋白質としてはアクチンを標的蛋白質として、抗アクチン抗体を固定化したナノ針を細胞に挿入・抜去する際の抗原抗体相互作用の破壊に要した力(unbinding force)を観察することで生細胞内のアクチン繊維の構造や分布を力学的に評価した。
AFM探針を集束イオンビームにより加工し、直径約200nm、長さ約10μmのナノ針を作製した。抗アクチン抗体は化学修飾によりナノ針表面に固定化し、細胞に抗体固定化ナノ針を挿入・抜去し、フォースカーブから力学応答を観察した。繊維状構造の解析にはメラノサイトを用い、脱重合剤サイトカラシンDを用い細胞内の繊維状アクチンの脱重合過程を解析した。分布解析においてはGFP融合βアクチンを発現させた平滑筋細胞に対し、ストレスファイバーの分布を蛍光観察した後、500nm間隔で19×19点でフォースカーブ解析を行った。
繊維状構造の解析では、脱重合状態を蛍光標識ファロイジンによる蛍光染色とunbinding force測定によって評価した。両者とも経時的に減少する様子が観察され、繊維状構造が破壊された場合はunbinding forceがゼロになることが分かった。これによりunbinding forceの大きさによって生細胞内の構造体として機能する繊維状アクチンを特異的に検出する方法として有用であることが示された。また、分布解析においては、ストレスファイバーの位置と1nN以上の大きいunbinding forceが検出された位置に相関性が見られ、生きた細胞内部の骨格蛋白質の分布を観察出来ることが示唆された。

報告書

(3件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2007 2006 2005

すべて 雑誌論文 (6件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] Enzymatic nanolithography of FRET peptide layer using V8 protease-immobilized AFM probe2007

    • 著者名/発表者名
      Chikashi Nakamura 他
    • 雑誌名

      Biosensors & Bioelectronics 22

      ページ: 2308-2314

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] Analysis of DNA and zinc finger interactions using mechanical force spectroscopy2007

    • 著者名/発表者名
      Yanyan Wang, Chikashi Nakamura 他
    • 雑誌名

      NanoBiotechnology (in press)

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] セルサージェリー : ナノスケールの針で細胞を操作する技術2006

    • 著者名/発表者名
      中村 史
    • 雑誌名

      生命化学研究レター 21

      ページ: 10-17

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] セルサージェリー : ナノスケールの針で細胞を操作する2006

    • 著者名/発表者名
      中村 史
    • 雑誌名

      産総研TODAY Vol.7, No.3

      ページ: 12-12

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 細胞への針挿入の力学挙動2006

    • 著者名/発表者名
      中村 史 他
    • 雑誌名

      物理学会誌 (5月号掲載予定)

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] Direct insertion of proteins into a living cell using an atomic microscope with a nanoneedle2005

    • 著者名/発表者名
      Ikuo Obataya, Chikashi Nakamura, SungWoong Han, Noriyuki Nakamura, Jun Miyake
    • 雑誌名

      NanoBiotechnology (in press)

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [産業財産権] 免疫力学測定による生細胞タンパク質の検出方法2005

    • 発明者名
      中村 史, 小幡谷 育夫, 中村 徳幸, 三宅 淳
    • 権利者名
      産業技術総合研究所
    • 産業財産権番号
      2005-064714
    • 出願年月日
      2005-03-09
    • 関連する報告書
      2004 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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