配分額 *注記 |
10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
2006年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2005年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2004年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
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研究概要 |
従来の植物ベイティング法は,フザリウム属菌,ピシウム属菌やリゾクトニア属菌に代表される,一部の重要土壌病原菌類の分離や検出に用いられてきたが,選択培地の開発や分子生物学的手法による直接検出技術の発達により,近年ではベイティング法が注目されることは少なくなった. 申請者らは,ベイト供試植物の入手の簡便性や利便性,さらには植物ベイティング法の容易性や迅速性等の利点に着目し,特に熱帯・亜熱帯地域での利用可能性から,植物ベイティング法を応用した土壌伝染性病害の有効かつ確実な診断技術の開発,特異的・選択的な土壌病原菌類の集菌機構の解明および分子生物学的手法に効果的なベイト供試植物の探索等を行い,以下の結論を得た. 1)土壌中から集菌された土壌病原菌は特異的かつ選択的に分離・採集することが可能 2)化学分類学的手法や分子生物学的手法を組み合わせることにより、より迅速・容易な手法による土壌病害の診断が可能 3)土壌中における土壌病原菌の選択的・特異的な集菌機構について,光学顕微鏡の組織観察から,細胞壁内部組織の吸着作用が示唆された これらの利点を考慮し,以下の項目に着目,実験を行い,多くの知見を得た. ・内在菌の作用(内在菌の種類,種数および植物組織内の存在部位) ・土壌病原菌類の生息環境(土壌の物理性・化学性,菌種・菌数および胞子・菌糸等の細胞形態) 等の要因が植物ベイティングにおける土壌病原菌の選択的・特異的な集菌作用機構に関連している可能性が示唆された.
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