配分額 *注記 |
10,140千円 (直接経費: 7,800千円、間接経費: 2,340千円)
2006年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2005年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2004年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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研究概要 |
前年度の研究結果をもとに,実験室においてある一定量の空気の流れがある状況下で,簡易ガスクロマトグラフ装置を用いて,シロアリから発生する水素およびメタンの検出を行い,土中でのモニタリングステーション内でのガス検出が可能であることを確認した.実験室での結果を元に,シロアリが侵入しやすいように加工した試作モニタリング・ステーションを和歌山県のシロアリ生息地域に設置し,ガス検出実験を継続した.並行して鹿児島県吹上町のシロアリ試験地にて,試験用のモデル住宅2棟を建て,その周囲と住宅内に試作したモニタリング・ステーションを設置し,ステーション内へのシロアリの侵入をAE法およびガス検出によって定期的にモニタリングを行った.試作したモニタリング・ステーション内の2本の餌木にフィルム型のAEセンサを挟み込み,シロアリ食害によって発生するAEを定期的にモニタリングした.また同時にモデル住宅の部材においてもポータブル型AE計測器を用いてシロアリの食害をモニタリングし,被害のある部材の位置とシロアリの侵入が見られたモニタリング・ステーションの位置との関係についても検討した. また試作ステーションの蓋部分からガスをサンプリングし,簡易ガスクロマトグラフ装置を用いて水素およびメタン濃度の計測を行なうのと同時に,ステーション内へのシロアリの侵入状況,餌木の食害状況と検出した水素およびメタン濃度との関係についても検討した.シロアリの侵入が確認されたステーションからは水素と低濃度のメタンが検出されたが,侵入がなかったステーションからはガスは検出されず,野外試験およびモデル住宅周辺と住宅内においてもシロアリの侵入のモニタリングが可能であった. 本研究において,AEおよびガス検出用のモニタリング・ステーションを用いた木造住宅周辺におけるシロアリの非破壊的な監視が可能となった.
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