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ウイルス挿入変異とヘテロ接合性の消失を併用した疾患原因遺伝子の同定と解析

研究課題

研究課題/領域番号 16689009
研究種目

若手研究(A)

配分区分補助金
研究分野 医化学一般
研究機関京都大学

研究代表者

鈴木 健之  京都大学, 医学研究科, 科学技術振興助教授 (30262075)

研究期間 (年度) 2004 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
29,770千円 (直接経費: 22,900千円、間接経費: 6,870千円)
2006年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
2005年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
2004年度: 12,480千円 (直接経費: 9,600千円、間接経費: 2,880千円)
キーワードがん遺伝子 / レトロウイルス / 挿入変異 / 疾患モデルマウス / がん分子標的 / ゲノム不安定性
研究概要

がんの発症・悪性化の分子メカニズムを解明し、がんを克服するには、がんの原因遺伝子の効率的な同定と機能解析が重要となる。私達は、レトロウイルス挿入変異を用いて、マウスに発症した血液腫瘍から、発がんに重要な共通挿入部位の遺伝子を網羅的に同定してきた。しかし従来法では、ウイルス挿入で発現が活性化されるがん遺伝子が主に単離され、がん抑制遺伝子の候補はほぼ発見できなかった。そこで、分裂組み換えを頻発する変異マウス(ブルーム(Blm)遺伝子変異マウス)を用いて挿入変異を行ない、両アリルヘの変異導入効率を高めて、がん抑制遺伝子を優先的に単離する方法の構築を試みた。
まず、Blm変異マウスは、挿入変異によって、野生型マウスより早期に血液腫瘍を発症することがわかった。腫瘍細胞ゲノムのウイルス挿入部位の解析から、新たにがん関連遺伝子を多数同定し、特にウイルスが翻訳領域の内部に挿入している遺伝子(がん抑制遺伝子の候補)を十数個単離することに成功した。この中には、RB関連遺伝子、CDK阻害因子、ファンコニ貧血原因遺伝子など既知の有力な候補が含まれており、目的の実験系の樹立が確認された。特に新しく同定された候補の機能解析を中心に実験を進行しており、これまでにJumonji(JmjC)ドメインという共通構造をもつBCIS1(Fbx110)、BCIS2(Jmjd5)遺伝子産物がDNA修復に関与する可能性を明らかにした。JmjCドメインは、ヒストン脱メチル化酵素の重要なモチーフであることが最近報告されており、ヒストンのメチル化制御とがんとの関連性に注目して解析を進めている。現在、結合するタンパク質群を同定することにより、それぞれの遺伝子産物の作用メカニズムが明らかになりつつある。また、Jmjd5遺伝子については、遺伝子改変マウスを作製しており、個体レベルでの機能を解析する準備が整ったところである。

報告書

(3件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2006 2004

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] Tumor suppressor gene identification using retroviral insertional mutagenesis in Blm-deficient mice2006

    • 著者名/発表者名
      Takeshi Suzuki
    • 雑誌名

      EMBO Journal 25

      ページ: 3411-3421

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] ゲノムワイドなウイルス挿入変異による癌関連遺伝子の同定2006

    • 著者名/発表者名
      鈴木健之
    • 雑誌名

      細胞工学 25

      ページ: 1450-1454

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] High-throughput retroviral tagging for identification of genes involved in initiation and progression of mouse splenic marginal zone lymphomas.2004

    • 著者名/発表者名
      Min-Sun Shin
    • 雑誌名

      Cancer Research 64

      ページ: 4419-4427

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] Early B-cell factor-associated zinc-finger gene is a frequent target of retroviral integration in murine B-cell lymphomas.2004

    • 著者名/発表者名
      Soren Warming
    • 雑誌名

      Oncogene 23

      ページ: 2727-2731

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] RTCGD : retroviral tagged cancer gene database.2004

    • 著者名/発表者名
      Keiko Akagi
    • 雑誌名

      Nucleic Acids Research 32

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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