研究課題
若手研究(A)
表皮ケラチノサイトはTLR3を発現し、そのリガンドであるpoly(I : C)刺激によりMIP3-aを産生する。これにより多くの炎症細胞を表皮に導きウイルス排除の働きの一つを担う。しかしながらこの反応は過剰に長く続くと組織に大きな障害をもたらす。そこでこの反応を抑制するメカニズムについて検討した。まず培養表皮ケラチノサイトはpoly(I : C)刺激によりIRF-3の活性化をもたらし、IFNa/bの産生をもたらすことを見いだした。IFNa/bの刺激によりSTAT1とSTAT3の両方のリン酸化が認められたが。しかしながらdominant negative STAT1,STAT3を発現するアデノウイルスベクターを用いた実験によりpoly(I : C)刺激によるMIP3-aの産生はdominant negative STAT1のみが抑制し、STAT1が重要な働きをすることが判明した。そしてwild-type SOCS1を発現するアデノウイルスベクターを感染させるとpoly(I : C)刺激によるMIP3-aの産生を抑制することが解った。またpoly(I : C)刺激によりSOCS1の産生が培養正常ケラチノサイトにおいて認められた。これによりケラチノサイトにおいてpoly(I : C)刺激はTLR3を介してIFNを産生する。IFNはSTAT1によりMIP3-aの産生を誘導し、SOCS1によりnegative feedbackが起こるということが明らかになった。表皮角化細胞における自然免疫機構における細胞内シグナル制御のメカニズムの一つが示された
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