研究課題/領域番号 |
16700021
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
情報学基礎
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研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
渡邊 創 (渡辺 創) 独立行政法人産業技術総合研究所, 情報セキュリティ研究センター, 副研究センター長 (80263432)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 電子透かし / 著作権保護 / 不正コピー / 情報セキュリティ / フィンガープリント / 結託攻撃 / 符号 |
研究概要 |
現在、電子データの不正コピー対策としてデータ以外の別の情報を埋め込む「電子透かし技術」が盛んに研究されている。電子透かし技術を不正コピー対処のために用いる場合、データ送信時にデータ受信者情報を透かし情報として埋め込む。そして不正コピーが流出し、それがそのデータ送信者に発見されたとき、埋め込まれている透かし情報を読み取ることで、流出元が特定できる。このとき単純なビット列等を埋め込んでしまった場合、不正者が複数結託することで埋め込んだ透かし情報を破壊される危険性がある。今年度は、上述のようなc人までの結託による改変について最も効率のよい符号であるTardos符号に関し、その実用性と安全性についてさまざまな角度から考察を行った。その結果、Tardos符号はコンピュータ上での実装形態までを考慮しておらず、実装した際の安全性についての安全性が照明されていないことが明らかになった。本研究では実装までも考慮した方式を提案した。具体的にはTardos符号では連続的な確率分布を使用していたのに対し、離散的かつ最小種類の値を取る確率分布を使用している。その値については個数の意味での最適性を示すことにも成功した。また誤り確率を効率的に下げることができる不正者追跡方も提案した。具体的には、無実のユーザを特定してしまう可能性を減らすため、容疑者として妥当かどうか、手法が置いている仮定に基づき判定するプロセスを付加すること、誰も不正者として特定できない可能性を減らすため、Tardos符号で用いていた閾値を廃止するなどの手法を導入した。これら手法採用の妥当性についても形式的に示すことができた。
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