研究概要 |
H17年度は以下の2つの研究項目を実施し,学会論文誌でその成果を発表した. (1)組織知発信エンジンの設計・開発:前年度の成果をふまえて,組織知モデル情報出力機能を実装した.具体的には組織知モデルデータをセマンティックウェブ関連言語へ変換し,外部アプリケーションからの問い合わせに応じて出力する機構を開発した.例えば,ユーザが製品開発プロジェクトでその進行過程を知りたいという問い合わせをすると,その製品の設計・開発で各構成員が果たした役割(アイデアを提案した・洗練したなど)やそこでの知の成り立ち(参照された知やそれに関与した人)が提示される.開発には,推論エンジンのコアにはProlog言語,クライアントでの処理にはネットワーク技術やセマンティックウェブ関連技術との親和性の高いJAVA言語を利用した. (2)組織知発信エンジンの試験運用実験:(1)で開発したシステムを実証実験ベースに載せるための改善を行った.系統グラフジェネレータを利用して申請者が所属する研究室などの小規模のグループにおいてデータを収集し,その実験データを用いて組織知発信エンジンの機能的妥当性を検証し,この実験を通じて規模を拡充した実証実験を行うためのシステムの改善を行った.
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