研究概要 |
下記の内容について研究を行った. ・医療用内視鏡を用いて映像を取得する実験環境を構築した.内視鏡カメラによる広角映像の周辺部分を用いて環状画像を生成し,腸管のパノラマ画像の作成に利用する手法を開発した. ・環状画像の生成には,広角レンズを利用する方法に加えて,凸面鏡を内視鏡カメラの前に設置し,全方位画像を取得する手法を用いた. ・予備実験として医療用腸管模型を観測し,実際の腸内映像に近い映像を取得した.この映像を利用して,腸管映像におけるオプティカルフロー及びカメラ運動の計算における問題を分析した. ・平面ディスプレイを用いた構造化光の投影によるレンズ歪みの補正手法を内視鏡カメラに適用し,補正後の画像を用いて焦点距離等のカメラパラメータを求めた. ・凸面鏡を内視鏡カメラの前に設置する際に,カメラに対する鏡の位置を知る必要があるため,平行光を用いた鏡の位置姿勢推定手法を開発した.提案手法として,1つの平行光とターンテーブルを用いるものと,2つの平行光を用いる手法の2種類を開発した. ・画像列から抽出したオプティカルフローを用いて,カメラ運動と特徴点の3次元位置を推定する手法を開発した.これにより,腸管の3次元形状が求められた. ・内視鏡を用いて腸管模型を撮影し,鏡を取り付けない場合,取り付けた場合のそれぞれについてパノラマ画像を作成した. ・多項式変形によって歪んだパノラマ画像をユーザの操作に応じて,適応的に変形のパラメータを調節し,提示するパノラマ画像を変更する手法を開発した.GPUを用いて画像の変形を行う手法を開発し,高速に画像変形,提示が可能となった.
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