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非線形システムの事例に基づく逐次学習可能なモデリング手法の構築とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 16700182
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 知覚情報処理・知能ロボティクス
研究機関和歌山大学

研究代表者

中村 恭之  和歌山大学, システム工学部, 助教授 (50291969)

研究期間 (年度) 2004 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2004年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワードPaLM-tree / 線形回帰木 / ロボット学習法 / PaLM-Tree / 非線形回帰木
研究概要

与えられた大量の入出力データに内在する写像関係を推定する手法として,入力空間を複数の定義域に分割し,各定義域内の入力に対応する出力値の推定値を,各定義域とそれに対応する値域に含まれる入出力データに対して線形写像を当てはめることによって,入出力データ間の非線形写像関係を複数の線形写像で表現する方法(線形回帰木と呼ぶ)がある.これまでの方法では,出力データはスカラー値しか扱えない,汎化性能を追求するあまり複雑な手続き,パラメータ調整が必要となっていた.
そこで,本研究では,出力変数はスカラー量のみを扱うだけでなくベクトル量も扱えるように改良し,さらに,推定される線形写像の汎化性を向上させるため,画像の領域分割処理として有名なSplit-and-Mergeアルゴリズムに基づいた処理も行い,許容される推定誤差に関するパラメータを与えるのみで写像が推定できるようにしたソフトウェアを開発した.本研究では,データ空間の分割様式が2分木により表現されているので,新たな入力が与えられた場合に,与えられた入力がどの部分空間に属するのかを高速に求めることが可能になっている.また,各部分領域内のデータに対して求められた回帰係数,平均値は,2分木の終端ノードに格納されているので,新たな入力に対して2分木を探索することで,高速に推定出力を計算することができる.このように2分木構造のtreeが構築されるので、本アルゴリズムをPaLM-treeと呼び,また,構築される木構造のこともPaLM-treeと呼んでいる.
研究成果としては,従来からの線形回帰木に関する研究のサーベイ,PaLM-treeの基本アルゴリズムの提案,PaLM-treeを用いた能動カメラシステム制御の高性能化,PaLM-treeのパターン認識問題への応用等の成果が得られている.PaLM-treeの基本アルゴリズムに関しては特許を出願している.また,このテーマでの研究は引き続き行っており,PaLM-treeのさらなる汎か性能向上を目指して,部分領域における関数近似を多変数多項式で行い適切な多項式の次数と分割位置をMDL基準を用いて決定する手法や,ラジコンカーの走行データを事例として蓄積しPaLM-treeにより状態遷移モデルを推定して,このモデルを基にラジコンカーを制御して意図的にスピンターンやドリフト走行を行うことを目指した研究を行い,従来手法に比べて良好な結果が得られることを確認した.

報告書

(2件)
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (12件)

すべて 2006 2005 2004

すべて 雑誌論文 (11件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] 機械学習法のロボット知能化システムへの応用(1)2006

    • 著者名/発表者名
      中村恭之
    • 雑誌名

      機械の研究 Vol.58, No.1

      ページ: 7-16

    • NAID

      40007083389

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 機械学習法のロボット知能化システムへの応用(2)2006

    • 著者名/発表者名
      中村恭之
    • 雑誌名

      機械の研究 Vol.58, No.2

      ページ: 263-267

    • NAID

      40007121035

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 非線形写像学習のためのPaLM-treeの提案2005

    • 著者名/発表者名
      中村恭之, 加藤丈和, 和田俊和
    • 雑誌名

      日本ロボット学会誌 Vol.23, No.6

      ページ: 732-742

    • NAID

      10019037777

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] High Performance Control of Active Camera Head Using PaLM-tree2005

    • 著者名/発表者名
      T.Nakamura, Y.Sakata, T.Wada, H.Wu
    • 雑誌名

      IEEE/ASME International Conference on Advanced Intelligent Mechatronics

      ページ: 963-968

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] データ空間の再帰的分割に基づく非線形写像学習-回帰木の今昔-2005

    • 著者名/発表者名
      中村恭之, 和田俊和
    • 雑誌名

      情報処理学会誌 Vol.46, No.9

      ページ: 1030-1038

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 計画と実行の反復による車輪型移動ロボットの滑り運動学習2005

    • 著者名/発表者名
      川原輝美, 中村恭之, 和田俊和
    • 雑誌名

      第10回ロボティクスシンポジア予稿集

      ページ: 405-409

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 非線形写像学習のためのPaLM-treeの提案とその応用2004

    • 著者名/発表者名
      中村恭之, 加藤英介, 和田俊和
    • 雑誌名

      第9回ロボティクスシンポジア予稿集

      ページ: 360-366

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] PaLM-treeによる車輪型移動ロボットの行動計画2004

    • 著者名/発表者名
      川原輝美, 中村恭之, 和田俊和
    • 雑誌名

      ロボティクスメカトロニクス講演会'04 講演論文集

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 非線形写像学習アルゴリズムPaLM-treeを用いた顔方向推定2004

    • 著者名/発表者名
      佐藤哲, 和田俊和, 中村恭之
    • 雑誌名

      第3回情報科学技術フォーラム講演論文集

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 回帰木を用いた非線形写像の学習と識別問題への応用2004

    • 著者名/発表者名
      和田俊和, 中村恭之
    • 雑誌名

      情報処理学会CVIM研究会資料 2004-CVIM-145

      ページ: 203-210

    • NAID

      110003274092

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 情報量基準に基づく区分的関数当てはめによる写像学習2004

    • 著者名/発表者名
      上江洲吉美, 中村恭之, 和田俊和
    • 雑誌名

      電子情報通信学会NLC研究会資料 NLC2004-99

      ページ: 13-18

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [産業財産権] 非線形写像学習コンピュータプログラム,および記録媒体2005

    • 発明者名
      中村 恭之, 和田 俊和
    • 権利者名
      国立大学法人和歌山大学
    • 産業財産権番号
      2005-159328
    • 出願年月日
      2005-05-31
    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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