研究課題/領域番号 |
16700254
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
認知科学
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研究機関 | 生理学研究所 |
研究代表者 |
小川 正 生理学研究所, 生体情報研究系, 助手 (50311197)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2004年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | 注意 / V4 / FEF / サル / 認知 / 視覚 |
研究概要 |
複数の刺激の中から状況に応じて必要なものを探し出す視覚探索では、ボトムアップ性とトップダウン性の2つの注意機構が働いている。これら2つの注意過程の神経機構を調べるため、視覚探索課題を遂行しているサルのV4野と前頭眼野(FEF野)からニューロン活動を記録し、解析した。実験では2つの注意過程による神経活動を分離可能な多次元視覚探索課題を導入した。各試行では6個の刺激配列が呈示され、その中には、色次元で異なる刺激と形次元で異なる刺激が1つずつ含まれる。目標刺激を探すためのルールは2つあり、形次元探索ルールのときは形次元で異なる刺激を、色次元探索ルールのときは色次元で異なる刺激にサッカードを行うと報酬がもらえる。正しく目標刺激を選択するためには、ボトムアップ性注意による信号(どちらの次元で目立つ刺激であるか)とトップダウン性注意による信号(どちらの次元で探索するか)を組み合わせて、目標刺激の位置信号(どの刺激が目標であるか)を脳内で生成する必要がある。実験の結果、V4野ではトップダウン性注意による修飾効果に比べてボトムアップ性注意による効果がより強く生じていること、FEF野においてはトップダウン性注意による影響が主として生じていることが見出された。また、V4野における注意効果のダイナミクスを詳細に解析した結果、ボトムアップ性注意による修飾効果が視覚探索過程の前半期でトップダウン性注意による効果が後半期により強く生じていることが明らかになった。
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