研究課題/領域番号 |
16700255
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
統計科学
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
山本 渉 電気通信大学, 電気通信学部, 講師 (30303027)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | D最適計画 / 二値観測寿命試験 / ワイブル分布 / 統計数学 / 品質管理システム / 最尤法 / 逐次推論 |
研究概要 |
3年目の目標は、2年目に引き続き、(1)製品開発のさまざまな段階での信頼性試験のための事前情報の与え方とその下での試験計画と解析方法の検討、(2)試験目的に応じてなるべく試験を早期に終了するための逐次的な推論の検討、(3)適切な推定基準の選択、の三点であった。 1年目は、ワイブル分布の形状母数を既知、尺度母数を未知とした場合に、逐次的な試験計画を検討した。そこでは、決定方式に応じて二値観測寿命試験の初期段階での観測時点の設定が変える必要があること、ワイブル分布の形状母数が1より小さい場合(初期故障型の寿命分布)には早めに観測時点を設定すべきこと、逆に1より大きい場合(磨耗故障型の寿命分布)には最適な観測時点を捉えるために事前情報が必要なこと、などを見た。2年目は、1年目の結果を拡張し、形状母数も未知なワイブル分布における試験計画について検討した。そのうち、未知母数が大まかに分かる状況について、上述(2)を実現するための方法として、ある程度、母数についての情報が集まった時点で、試験計画を最適計画に近づくように変更することを提案した。 3年目も、未知母数についての情報が得られない場合の試験計画を検討した。特に2母数ワイブル分布の場合に、形状母数が1より大きい故障モードについての試験では、最適な観測時点は二つとも期待値の周辺に得られるため、それらの時点以前に母数の情報を収集しておくことが試験の精度向上につながる、という知見を得た。形状母数が1より小さい故障モードについては、形状母数が小さければ小さいほど、最適な観測時点が期待値とかけ離れた二時点となる。このときの試験計画は、未知母数についての事前情報の入手が必須となることも分かった。 既に検討済みの既知で確認実験を行う状況とあわせて、二値観測寿命試験の試験計画について、一定の知見が得られたものと考えている。
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