研究課題/領域番号 |
16700329
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
田丸 輝也 東邦大学, 医学部, 助手 (80291706)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2004年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | circadian / clock / ubiquitin / synchronization / phosphorylation / transcription factor / ERK / BMAL1 / Circadian / protein kinase / nucelocytoplasmic shuttling / Ubiquitin |
研究概要 |
哺乳類体内時計のモデル細胞であるFibroblastの系を用いて、時刻依存性リン酸化シグナルのターゲットとして、日周変動性キナーゼp45^<PFK>、ERK等のprotein kinaseおよびその標的の時計蛋白質BMAL1について時計機構における役割を解析した。新たに同調シグナルDexamethazone処理した細胞においても概日周期依存性にBMAL1がリン酸化と核・細胞質間移行制御を受け「Time-delay」を産み出すことを発見した。p45^<PFK>によるBMAL1のリン酸化部位を決定し、そのリン酸化部位置換BMAL1が細胞において核移行できないことを見い出した(論文未発表)。また、Ubiquitinを安定に過剰発現するFibroblasts株を用いた解析によりBMAL1はUbiquitin化を介した系で分解を受け、その制御にERK/CKIが関っていることを明らかにした(論文未発表)。仏パスツール研との共同研究によって、BMAL1のUbiquitin化と密接に関連するBMAL1 SUMOylationの概日変動を発見し、その時計機構における必須な役割を示した(Science,2005)。 哺乳類体内時計の位相調節は全身で調和のとれたタイミングで行なわれることによって、個体レベルで生理機能を統合する為に必須な系であると考えられる。その分子レベルでのトリガーとして蛋白質レベルの迅速な変化が必須と考えられているが未解明な部分が多い。今回新たに、時計モデル細胞の同調処理によりBMAL1の核・細胞質における局在パターンが迅速に同調するという手掛かりとなる知見を見いだし、それがリン酸化依存性のBMAL1のUbiquitin化に依存していることを強く示唆する知見を得た(論文未発表)。以上の結果から、BMAL1のUbiquitin化・リン酸化・核細胞質間移行が迅速な時計同調プロセスの中核を担うという仮説に基づき今後研究を進めるつもりである。
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