研究課題/領域番号 |
16700435
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
リハビリテーション科学・福祉工学
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研究機関 | 大分大学 (2005-2006) 日本文理大学 (2004) |
研究代表者 |
上見 憲弘 大分大学, 工学部, 助教授 (70280857)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 音声 / イントネーション / 人工喉頭 / 自然性 / 発話タイミング / 補綴 / リハビリテーション |
研究概要 |
人工喉頭への自然なイントネーションの付加や発声障害者のための訓練方法に役立てることを目的に、音声の自然性や発話にイントネーションや発話タイミングが与える役割を調べている。 本年度は、指圧による人工喉頭のイントネーション制御を用いて、発話タイミングを含めた音声の自然性の検討を行った。昨年度は、できるだけ単純な手法でイントネーションを制御することを目的に指圧-周波数変換装置を作成し検討を行ったが、一種類の制御手段で自然性を向上させることは難しかった。そこで、イントネーション生成モデルのひとつであるアクセント・フレーズ指令モデルを考慮し、実験を行った。まず、垂直方向と水平方向の指圧を測定できる力センサを利用し、イントネーション制御装置を作成した。垂直方向の力に対しては、力がある閾値を越えると自動的に一定の割合で周波数が減少する、擬似フレーズ成分を生成するようにした。水平方向に加えた力に対しては、力に比例する形で周波数が変化する、擬似アクセント成分を生成するようにした。そして、2つの成分を加算することによって人工喉頭の振動周波数を作り出した。このような制御システムで、まず擬似アクセント成分のみで、各被験者に適したパラメータを見つけ出した。次に、各被験者に対して、擬似フレーズ成分を加えない場合と擬似フレーズ成分の周波数減少割合をパラメータとした場合で制御を行わせ、その時の人工喉頭音声の自然性や発話タイミングを調べた。その結果、個人差があったが、擬似フレーズ成分の周波数減少を補う形で水平方向成分の力を制御していることが振動周波数の変化の傾向から示唆された。また擬似フレーズ成分の付加により、発せられた音声が自然に聞こえた。このことから、擬似フレーズ成分の付加は、制御の仕方に影響を与え、またその音声も自然にする傾向が示された。
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