研究課題/領域番号 |
16700447
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
身体教育学
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研究機関 | 北九州工業高等専門学校 |
研究代表者 |
八嶋 文雄 北九州工業高等専門学校, 総合科学科, 助教授 (00258568)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 体育授業 / 陸上運動 / 動作解析 |
研究概要 |
本研究では、走幅跳を教材として学習者の運動技術の様相をバイオメカニクス的手法のひとつである動作解析により定量的に解析し、加えて、単元過程における形成的授業評価の推移も検討した。対象は、単元前後のデータが揃う16歳の男子生徒30名で、期間は、2005年の4月から7月にかけて行った。 単元前後の跳躍動作について動作解析を行った結果、助走速度(6.88m/s→6.62m/s)と踏み切り初速度(6.43m/s→6.28m/s)でいずれもスピードが低下し、踏み切り減速(0.44m/s→0.32m/s)とともに接地時脚角度(-33.96°→-30.54°)も小さくなっていることから、授業が進むにつれて助走スピードをコントロールするようになったのではないかと考えられる。また、跳躍角度(13.77°→11.25°)が小さくなったことから身体重心が低く遠くへ投げ出される跳び出しとなり、離地時脚角度の開きが大きくなったと考えられる。これを技能レベル(上・中・下位群)別にみてみると、群間の差は実測跳躍距離と助走速度、踏切初速度において5%水準で有意差が認められた。また、単元の前後では、踏切初速度、助走速度、踏み切り減速、接地時脚角度、離地時脚角度、跳躍角度において平均値のバラツキが小さくなり、5%水準で有意な差が認められるようになった。 次に形成的授業評価の結果、上位群が他の群に比べて高い評価点を示した。特に「学び方」の次元において高い値を示している。また「協力」の次元においては、単元の「なか」で高い評価点を示した。このことは、映像学習を通して学習者間で教え合いのコミュニケーションが発生したためと考えられる。そして、技能レベルに関係なく低い評価点を示したのが「成果」の次元で、これは、映像で自分の動きを評価するという学習が、欠点を探すという行為として現れたためであろう。 今後、指導内容と突き合わせながら技術の変容を捉えていく必要があると考えられるが、本研究では、授業レベルにおける学習者の運動技術の様相を明らかにすることができた。
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