研究課題/領域番号 |
16700491
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用健康科学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
柴田 隆史 早稲田大学, 国際情報通信研究センター, 助手 (90367136)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 立体映像 / 健康科学 / 水晶体ピント調節 / 眼精疲労 / リラクセーション |
研究概要 |
本研究課題では、立体映像観察における輻湊と調節の不一致を解決する立体ディスプレイシステムを用いて、眼精疲労解消を目的とした立体映像の呈示方法に関する基礎的検討を行った。具体的には、観察者に対して近方視および遠方視に近似した視覚状態を再生することで、毛様体筋の緊張の持続により生じた視覚負担を解消する、呈示方法に関して検討を行った。 平成17年度は、VDT作業により生じた眼精疲労の回復効果に関する評価実験を行った。被験者は、基本的に一日中VDT作業を行っている事務職員とし、眼精疲労の回復に関する測定を夕刻に実施した。呈示刺激は、平成16年度の検討結果をふまえ、毎秒0.2ディオプタにより前後移動する立体映像を用いた。また、映像呈示による効果を考慮し、観察時問は3分間とした。結果より、立体映像を呈示した条件においては、夕方の視力が朝と同程度まで回復することが分かった。また、眼精疲労の自覚症状のうち、"頭がぼんやりする"と"眠くなる"の2項目が回復し、主観的な眼精疲労も回復すること分かった。これらの眼精疲労の回復は、一時的なものであるかもしれないが、眠気がなくなるような爽快感やはっきりするような感覚が、調節という奥行き情報が付加された立体映像の観察により生じたのだと考察された。今後の課題として、生理指標を用いた眼精疲労の回復効果に関する検討や、被験者数の増加による詳細な検討があげられる。また、健康科学という観点から、人間の視機能を考慮した、安全・快適・有効な立体映像の表現方法に関する検討が必要である。
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