研究概要 |
今年度は,以下のことを実施した. 1.平成18年度に実施した大学生の食物選択に関する分析 平成18年度に大学生56名に対して実施した調査,すなわち昼食としてコンビニエンスストアのおにぎりとデパートの地下食料品店のおにぎりのいずれかを選択し,試食する実験的調査,普段の食への態度,食の位置づけ等に関する質問紙調査,日本版DEBQ質問紙,2日間に渡って購入した食品,飲食した内容を携帯の写真機能を使って送信してもらうことによる食事調査の3つに関する詳細な分析を実施した. 2.中学生・大学生を対象とした調査研究 中学生と大学生それぞれ男女10名ずつ,計20名を対象として,食物選択,食物嗜好に関する実験的研究,食態度に関する質問紙,DEBQ質問紙,偏食尺度,非連続の3日間にわたる実際の食事調査に関する携帯写真機能を利用した食事調査,分析を実施し,中学生と大学生の特徴についての比較をおこなった. 3.幼児から大学生までの食教育に関する提案 平成16年度から19年度までの幼児,中学生,大学生の調査結果に基づき,発達心理学的な視点からの食教育について提案した.その際に重要なこととして,特に年齢が低い段階における母親へのアプローチが必要であることを指摘している.近年,子どもの体型は,肥満とやせの両極化が顕著であり,そのような変化を大きな問題と考えられる.本研究では,そのような観点も念頭においた食教育の重要性を論じている.
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