研究課題/領域番号 |
16700526
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
食生活学
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研究機関 | 同志社女子大学 |
研究代表者 |
片井 加奈子 同志社女子大学, 生活科学部, 准教授 (90325291)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | リン酸 / 腎不全 / HPLC / 食物繊維 / リン / 高リン血症 / 高速液体クロマトグラフィー |
研究概要 |
一昨年の研究結果を基に今年度が以下の研究を行った。 1、高速速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いた生体サンプルのリン酸濃度の測定 腎臓の刷子縁膜小胞におけるリン酸取り込み活性量の測定のため、HPLCの条件をイオンクロマトグラフでノンサプレッサー方式、カラムはShim-pack IC-A3を用い、測定器は電気伝導度測定器(CDD-10A)とした。HPLC用のサンプルの精製(濃縮)、サンプル量(最大200ul)等条件検討を行った結果、生体サンプルにおけるリン酸濃度の測定は可能となったが、細胞内に存在するリン酸と取込みによる外部からのリン酸の区別の精度に問題が残った。 2、腎不全モデルラットを用いたわかめの効果の検討 腎不全モデルラットを作成し、飼料にわかめ、アルギン酸、フコイダン、アルギン酸とフコイダンを混合したものを添加した。また、食物繊維の投与量を1、5、10%に変化させて、代謝に対する影響を検討した。その結果、食物繊維を5、10%の割合で飼料に添加すると高リン血症の抑制効果がみられた。しかし、わかめや食物繊維を過剰に投与する毒性はいずれも観察されなかった。また、わかめ添加群において血中尿素窒素の上昇の抑制が認められ高リン血症を改善する傾向が認められた。アルギン酸、フコイダン、アルギン酸とフコイダンを混合した群は、一時的な高リン血症改善傾向は見られたがその効果は持続しなかった。そして、糞中リン排泄量は、糞便量の増加に伴いわかめ、食物繊維添加群のいずれも増加していた。また、尿中リン排泄量は、わかめ添加群において著しい増加が見られた。 以上のことより、わかめによる高リン血症の改善は、わかめに含まれる食物繊維が小腸でリンをキレートすることによる効果である可能性が示唆されたが、わかめと食物繊維添加群の結果に違いがあるためわかめの他の成分による部分もあると考えられた。
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