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加速器質量分析放射性炭素年代測定にもとづく古筆切の年代学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16700585
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 文化財科学
研究機関名古屋大学

研究代表者

小田 寛貴  名古屋大学, 年代測定総合研究センター, 助手 (30293690)

研究期間 (年度) 2004 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード加速器氏雨量分析法 / 放射性炭素年代 / 古筆切 / 加速器質量分析法
研究概要

本研究の目的は,年代・筆者の推定ができない,もしくは疑問や異論のある古筆切について,加速器質量分析法(AMS)による^<14>C年代測定を行うことで,その書写年代,さらには歴史学の史料としての価値を明らかにするところにある.
そこで,まずは書跡史学・古文書学の視点から書写年代が明らかにされている古経典・古筆切などのAMS^<14>C年代測定を行った.また異なる二台の分析計での測定による差異についても検討した.その結果,和紙資料は,木炭や土器付着物などの考古学資料で問題となるold wood effectやreservoir effectによる年代のずれが小さく,書跡史学的年代と^<14>C年代とがよく一致すること,異なる測定器によって得られた^<14>C年代間にも有意な差がないことが示された.
その上で,書写年代に関して疑問のある古筆切・古文書の^<14>C年代測定を行った.古筆切とは平安・鎌倉時代などに書かれた古写本の断簡である.しかし,層裁断されたものであるため,完本に比べるとその書写年代を求めることが困難である.ただし,古筆切にはその書写名を記した極札が付されている.この記載が確実ならば,その人物の生没年などから古筆切の年代を求めることができる.しかしながら,書風・字形・筆勢など書跡史学の視点からは,極札とは異なる人物の書写と考えられる古筆切も多く存在している.本研究では,こうした古筆切についてAMSによる^<14>C年代測定を行い,極札に記された人物の生没年にもとづく年代・書跡史学的知見に基づく年代・AMS^<14>C年代測定によって得られた年代の比較を行った.その結果,いずれの古筆切についても,その^<14>C年代は書跡史学的年代を含む値を示したが,極札による年代とは必ずしも一致していない.すなわち,古筆切には書写年代と全く異なる時代の人物の極札を持つものがあることが,^<14>C年代測定によっても明らかにされたのである.

報告書

(2件)
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (7件)

  • [雑誌論文] 加速器質量分析法による春日切・三輪切の^<14>C年代測定2006

    • 著者名/発表者名
      小田寛貴, 池田和臣, 中村俊夫
    • 雑誌名

      名古屋大学加速器質量分析計業績報告書 XVII

      ページ: 135-140

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 加速器質量分析法による「源頼朝袖判御教書」の^<14>C年代測定2005

    • 著者名/発表者名
      小田寛貴, 秋山晶則
    • 雑誌名

      名古屋大学加速器質量分析計業績報告書 XVI

      ページ: 198-205

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 加速器質量分析法による和紙資料の^<14>C年代測定-名古屋大学タンデトロン加速器質量分析計1号機と同2号機の測定結果の比較-2005

    • 著者名/発表者名
      小田寛貴, 中村俊夫
    • 雑誌名

      名古屋大学加速器質量分析計業績報告書 XVI

      ページ: 206-209

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 古筆切の年代判定2005

    • 著者名/発表者名
      小田寛貴
    • 雑誌名

      歴博 130

      ページ: 6-9

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 古筆切の書跡史学的年代・炭素14年代・極札による年代の関係2005

    • 著者名/発表者名
      小田寛貴, 池田和臣, 中村俊夫
    • 雑誌名

      第18回タンデム加速器及びその周辺技術の研究会報告書

      ページ: 43-46

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 加速器質量分析法による和紙資料の^<14>C年代測定-名古屋大学タンデトロン加速器質量分析計1号機と同2号機の測定結果の比較-2005

    • 著者名/発表者名
      小田 寛貴
    • 雑誌名

      名古屋大学加速器質量分析計業績報告書 XVI(発表予定)

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 加速器質量分析法による「源頼朝袖判御教書」の^<14>C年代測定2005

    • 著者名/発表者名
      小田 寛貴
    • 雑誌名

      名古屋大学加速器質量分析計業績報告書 XVI(発表予定)

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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