研究課題/領域番号 |
16710056
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境技術・環境材料
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研究機関 | 日本大学 (2005-2006) 日本大学短期大学部 (2004) |
研究代表者 |
岩淵 範之 日大, 生物資源科学部, 講師 (90328708)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | バイオリメディエーション / Cycloclasticus / 多環芳香族炭化水素 / 海洋石油汚染 / 複合微生物系の培養制御 / スポット法 / Most Probable Number法 / 難培養微生物 / Most Probable Mumber法 |
研究概要 |
【目的】海洋中に流出した石油には、生分解性の高い画分から低い画分まで含まれているため、汚染域に存在する微生物群全体の活性を高めるようなバイオリメディエーションでは、分解性の高い成分の分解が速まるだけで、分解性の低い画分は分解されずに高濃度で残留することが知られている(残留画分)。この問題を解決するためには、汚染域に存在する微生物コンソーシアの群集構造を制御し、残留画分の分解に適した群集構造にする必要がある。申請者はこれまでにRhodococcus rhodochrous S-2株の生産する細胞外多糖(S-2 EPS)がCycloclasticus属細菌を選択的に活性化し、石油分解が促進されることを明らかにしている。本研究では、残留画分の実際の海洋での分解の主役となるCycloclasticus属細菌の培養・検出技術を開発し、S-2 EPSによる石油分解促進機構の解明を試みている。 昨年度の研究の結果、同菌をスポット法により植菌し、PAHsがメタ開列する際の色素の生産を指標としMost Probable Mumber(MPN)法により解析することで、同細菌の生菌数を定量的に解析できることが明らかとなった(SI-MPN解析)ことから、本年度はSI-MPN解析を用いて、同菌の石油分解に対するS-2 EPSの影響を検討した。 【結果】石油中の残留画分がモデル化された原油由来の分画産物である芳香族画分(AF)を炭素源とした培養系で、同菌の生育に対するS-2 EPSの影響をSI-MPN解析によって検討したところ、S-2 EPSの添加により、同菌の生育が増大されることが明らかとなった。これらの条件下での多環芳香族炭化水素の分解を検討したところ、S-2 EPSの添加により分解が促進されていたことから、S-2 EPSが同菌の石油分解活性を促進しているものと考えられた。
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