研究課題/領域番号 |
16710059
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境技術・環境材料
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研究機関 | 東京理科大学 (2005) 独立行政法人理化学研究所 (2004) |
研究代表者 |
松本 謙一郎 東京理科大学, 基礎工学部生物工学科, 助手 (80360642)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ポリヒドロキシアルカン酸 / PHA synthase / FabH / 遺伝子組換え植物 / シロイヌナズナ / 進化工学 / 遺伝子組み換え植物 / Pseudomonas sp.61-3 |
研究概要 |
ポリヒドロキシアルカン酸(PHA)は微生物が合成する貯蔵物質であり、生分解性を有するプラスチックとして利用できることから、環境低負荷型のエコ材料として期待されている。当研究課題では、微生物のPHA生合成系遺伝子群を植物に導入することにより、太陽光と二酸化炭素からPHAを直接生産するシステムの開発を目指した。これにより、PHAの実用化への最大の障壁である生産コストが削減できる可能性がある。PHAはモノマー組成に依存して物性が変化することが知られており、炭素数が4(短鎖)のモノマーユニットを主成分とし、少量の炭素数が6以上(中鎖)のモノマーユニットを含む共重合体は、柔軟性がよく幅広い応用範囲が期待できる。しかし、植物細胞内には有効な中鎖のモノマー供給系が存在しないため、共重合体の合成は非常に困難であった。そこで当研究室グループで作成された新規な中鎖モノマー供給酵素である大腸菌由来変異型3-ketoacyl-ACP synthase III (FabH)を用いて、植物の葉緑体内での共重合体の合成を試みた。Pseudomonas sp.61-3及びWautersia eutropha由来のPHA生合成系遺伝子群と変異FabH遺伝子を導入したシロイヌナズナの組換え株は、PHA生合成系遺伝子群のみを導入した組換え株と比較して約2倍のPHAを蓄積した。さらにごく微量ではあるが、炭素数が6〜14のモノマーユニットを含む短鎖・中鎖共重合体が合成された。これより、植物の葉緑体内で中鎖のモノマーを供給する代謝経路の構築に成功した。また、変異型FabHは中鎖よりも短鎖モノマーの供給能力のほうが高いことが分かった。
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