研究課題/領域番号 |
16710096
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
ナノ材料・ナノバイオサイエンス
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研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
福田 伸子 独立行政法人産業技術総合研究所, 光技術研究部門, 研究員 (90360635)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 金属微粒子 / 色素 / フレキシブルシート / エバネセント波 / 表面プラズモン / 局在表面プラズモン共鳴 / 光電変換機能 / 電場増強効果 / マトリクス / 逆ミセル法 / 導電性高分子 |
研究概要 |
金属からのエバネセント波によって増強される光を増感色素の励起光に利用し、光誘起電子移動による光電変換が可能なフレキシブルシートの創製を目指して、平成16年度には、導電性高分子キャップされた非水溶媒溶解性および水溶性金属微粒子と色素微粒子を新規に合成し、これらを規則的に配列・積層させることによりフレキシブル光電変換機能性シートを作製することを目標とした。また、平成17年度には、このシートにおける光電変換特性を光電気化学的な手法を用いて検討することを目標とした。 平成16年度は、ポリメタクリル酸をマトリクスとして水溶性の金および銀の微粒子合成を行った。しかしながら、吸収スペクトル測定などからこれらの微粒子サイズが単分散でないことが推測された。そこで、チオール基を有するモノマーでキャップされた水溶性の金および銀の微粒子合成を行った。透過型電子顕微鏡観察より、約50nm程度の粒径を持つ単分散な微粒子が合成されたことが明らかとなった。また、銀微粒子の水分散液では400nm付近に、金微粒子の水分散液では520nm付近にそれぞれ表面プラズモンに起因する吸収が得られた。また、非水溶媒溶解性導電性高分子をキャップ剤として金属微粒子の合成を図ったが、汎用な有機溶媒への溶解性が著しく小さく、金属微粒子をキャップするには至らなかった。そこで平成17年度は、キャップ剤の周りに光電変換時に電荷分離のサイトとなる色素が結合した金微粒子の合成を行った。金と結合するチオール基側とは反対側の末端がカルボキシル基のキャップ剤を用いて、まず金微粒子を合成し、アミノ基を有する色素とカルボキシル基の縮合反応により、金微粒子の周囲に色素が担持された微粒子が得られた。この微粒子をフレキシブルな導電性シート(ITOシート)にディップコートし、光電変換シートの作製を試みたが、固定化をさせることができなかったことから、モノマーキャップ型の微粒子では、シート上への接着機能を有する官能基の微粒子上への導入が必要であると考えられる。
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