研究課題/領域番号 |
16710098
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
マイクロ・ナノデバイス
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
今田 昌宏 京大, 工学(系)研究科(研究院), 助手 (60362448)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | フォトニック結晶 / 光導波路 / ウエハ融着 / 光回路 / 精密位置合わせ |
研究概要 |
本年度は、新しい3次元フォトニック結晶導波路構造の設計を行い、従来よりも優れた特性をもつ構造を見出すともに、昨年度実現した高精度ウエハ位置合わせ技術を用いて、点欠陥を積層した垂直型導波路構造の試作を行い、導波路モードを反映した透過スペクトルを得ることに成功した。詳細は以下の通り。 (1)従来、3次元フォトニック結晶導波路においては、誘電体を一部除去した空気欠陥型導波路と、誘電体を新たに付加した誘電体型導波路構造が知られていた。今年度は、さらに進んだ構造として、誘電体の除去と付加を同時に施した複合型欠陥導波路の理論解析を行った。その結果、除去・付加する誘電体の量を適切に設計することによって、従来よりも広いシングルモード伝搬帯域、完全フォトニックバンドギャップ領域のほぼ全域を利用することが出来る空気導波路構造を設計することに成功した。 (2)さらに上記導波路構造に対してさらなる誘電体を付加した場合の導波路モードについて検討を行った結果、付加する誘電体の量を適切に設計することで、導波路モードがシフトし、広いシングルモード帯域を有する誘電体導波路構造を見出すことが出来た。これらの空気導波路・誘電体導波路はいずれも同程度のモードフィールドを有していることから、この2種類の導波路を接続した場合でも高い光結合が得られると期待される。 (3)昨年度実現した、100nmという高い精度をもつウエハ位置合わせ技術を用いて、各層に形成した点欠陥を垂直に積層した、垂直型導波路構造の試作を行った。この構造の透過スペクトルを測定した結果、垂直導波路近傍で特徴的な透過率の変化が見られ、理論解析結果とも良く対応することを見出すことが出来た。これは、将来3次元フォトニック結晶に垂直方向から光を入出力する際に有効な手法になると期待される。
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