研究課題/領域番号 |
16710101
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
マイクロ・ナノデバイス
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
谷口 正輝 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (40362628)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 分子ワイヤ / 絶縁被覆 / 界面接合 / 電気伝導 / ナノ電極 / 電子線リソグラフィー / π電子系 / 電界効果 |
研究概要 |
電極と化学結合するチオールを両末端に持つ分子ワイヤの合成は、困難であったため、昨年度合成したシクロデキストリンで被服された分子ワイヤから、シクロデキストリンを分解して被覆されていない分子ワイヤを合成した。 シクロデキストリンに被覆された分子ワイヤと被覆されていない分子ワイヤの電気伝導特性を20ナノメートルの電極間距離を持つナノ電極を用いて検討した。ナノ電極は、電子線リソグラフィーとリフトオフ法を用いて作製した。電気抵抗の温度依存性を調べたところ、被覆されていない分子ワイヤの伝導機構は、3次元のvariable range hopping(VRH)に従うホッピングであった。一方、被覆された分子の伝導機構は、1次元のスモールポーラロンホッピングであった。この結果は、被覆されていない分子ワイヤの伝導では、分子間のホッピングが支配的であるのに対して、被覆されている分子ワイヤでは、分子内のホッピングが支配的であることを示している。 さらに、酸化シリコンをゲート絶縁膜とした電界効果トランジスタ構造を作製し、被覆された分子と被覆されていない分子のデバイス特性を調べた。被覆されていない分子ワイヤは、典型的なpタイプ-エンハスメント型のトランジスタ特性を示したが、被覆された分子ワイヤは、トランジスタ特性を示さなかった。これは、被覆された分子ワイヤではπ電子系が絶縁体であるシクロデキストリンで被覆されているため、π電子系に効果的に電界が印可されず、キャリアの誘起が生じなかったことが原因と考えられる。π電子系をシクロデキストリンで被覆することにより、電気伝導機構を変化させ、また、デバイス特性を変えることができることを明らかにした。
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