研究課題/領域番号 |
16710130
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
自然災害科学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
加藤 孝明 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (30251375)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | 地震被害想定 / 計画支援システム / 地理情報システム / 防災性評価 / 地域防災計画 / 計画策定支援 / 防災評価 / リスク評価 |
研究概要 |
本研究の目的は自治体の地域防災計画、防災都市づくり計画の策定において、防災性評価結果、及び、それに基づく各種データから計画の最適化、具体化を行う技術を確立することである。具体的には、計画策定の数理学的視点からの措定と解法の確立である。そうすることにより自治体の防災計画をより合理的、効果的な内容に近づけることが出来ると考える。さらに、これをシステム上に実装することによって防災専従職員が少ない自治体においても適用できる環境を整えることを目指すものである。 対象とする具体的な計画項目は、今回の研究の中で改めて選定する予定だが、例えば、被災状況に応じた避難所開設・閉鎖の最適化、職員の動員・帰宅計画の最適化、応急対応の拠点的施設(公共施設、空地)の利用計画、活動拠点の空間的な最適化、緊急輸送路の路線選定等、これまでの計画策定において重要ではあるが、曖昧に定められてきたものを対象とした。これらの計画策定は、最適化問題、或いは逆問題に帰着すると想定されるが、理論的なスマートさを追うが故の単純化せずに、実際の市街地データを利用し、実務で利用可能なレベルで解法技術を確立することを目指すものである。 「空地・公共施設の利用計画」、「水・備蓄物資の配置・配分計画」について、前年度の成果を基礎に引き続き、解法及びプログラムの改良を行った。さらに、確立された解法を防災性評価システムへ実装し、実際の計画策定において計画支援を行える環境を整えた。しかし学術レベルの最適化問題、逆問題の解としての計画案と現実の総合的な視点からの計画案との間に依然として乖離がみられ、直接に評価システムから計画案を提示することは困難であることが解かった。むしろ、総合的な視点からの実務的な計画検討において、評価システム側からある特定の視点に基づいた客観的かつ定量的なモデル的な計画案を計画立案の参考情報として示すことが重要であることが検証された。
|