研究課題/領域番号 |
16710150
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物分子科学
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
常盤野 哲生 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50312343)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | indol diterpene / combinatorial biosynthesis / paxilline / emindole / 3-geranylgeranylindole / epoxidation / cyclization / biosynthetic gene cluster of paxilline |
研究概要 |
多様な構造を有するインドールジテルペン化合物の酵素による骨格構築に向け、マイコトキシンであるpaxillineの骨格構築に関わる候補遺伝子を発現し、酵素反応を検討した。paxillineおよびemindole-DAの生合成における鎖状前駆体が3-geranylgeranylindole(GGI)であることは、平成16年度に証明済みである。 前年度の結果を踏まえ、鎖状前駆体GGIのエポキシ化および環化を触媒する酵素を特定するべく、酵素活性の検出を試みた。まず、酸化酵素の候補遺伝子(paxM)を発現ベクターpET-28aに組み込み、大腸菌(BL21)内で発現した。菌体を破砕しタンパクの可溶性画分を粗酵素液とした。酸化酵素の反応に通常用いられる補因子(FAD/NADPH,FMN/NADH)を添加して粗酵素液によるGGIのエポキシ化反応を検討した。補因子や緩衝液の組み合わせなど種々の条件で反応を行ったが、これまでのところ活性の検出には成功していない。次に環化酵素の候補遺伝子(paxC)を同様に大腸菌内で発現し、GGIのm-chloroperbenzoic acid処理により別途合成した17,18-epoxy-GGIの取り込み実験を行ったが、環化生成物を検出することは出来なかった。上記の発現系とは別に、インドールジテルペン生産菌の破砕菌体およびミクロソーム画分を用いて、GGI/epoxy-GGIの変換を試みた。反応条件の検討(プロテアーゼ阻害剤、各種補因子や金属イオンの有無など)を種々行ったものの、酵素活性の検出には至らなかった。更にpaxMと類似のエポキシ化機能を有するとされる他の酸化酵素を用いて、反応条件の設定を探ることにした。ポリエーテル系抗生物質の生合成における酸化酵素遺伝子を発現し、GGIと同様の3.置換オレフィンの酸化反応を検討したところ、反応における補因子(FAD/NADPH)を系中で触媒的に再生するためのFAD還元酵素が必要である可能性があり、既知の還元酵素SsuEを外部から添加する反応系を構築した。
|