研究課題
若手研究(B)
1.Phthoxazolin Aの作用機構の解析前立腺癌-間質相互作用を制御する低分子化合物Phthoxazolin Aによって変動するタンパク質の中でインスリン様増殖因子IGF-Iの結合タンパク質IGFBP5の発現が減少することがタンパク質レベルで確認された。そこで、IGF-Iに関与する結合タンパク質、増殖因子、そしてレセプターの発現をRT-PCRで調べた結果、Phthoxazolin Aによって間質細胞のIGF-IやIGFBPの発現が阻害される事が明らかになった。さらに、IGF-Iシグナルの癌治療分子標的としての可能性について解析した結果、前立腺癌は間質が産生するIGF-Iを利用して増殖し、またそのシグナルの阻害剤が有効であることが示唆された。2.低分子化合物のスクリーニングPhthoxazolin Aを見出した前立腺癌細胞と間質細胞の共培養系を用いて、本年度も引き続き新たな活性物質を天然物中からスクリーニングし、精製および構造解析の結果、カビなどの培養液から新規化合物も含めいくつかの活性物質を得た。今後は、マウスxenograftモデルを用いてin vivoでの前立腺癌に対する治療効果を検討し、抗癌剤としての可能性を追求する。
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