研究概要 |
1.初年度の確立した研究方針に沿って。ヘレニズム哲学・プラトン手技の理性・合理性概念を集中的に研究した。ヘレニズム哲学ではエピクロス派に焦点を当てた(「ジル・ドゥルーズのルクレティウス論」)。プラトン主義との関連では政治(哲学)における理性・合理性の具体像に焦点を当てた。(ション・ディロン「プラトン主義と、世界の危機」邦訳)。 2.rationalityをめぐる現代の研究状況の前年度の調査の結果を踏まえて、近現代の理性・合理性概念の特色を明らかにした。特に、John Mcwellの議論を研究した(「J・マクダウェルの合理性概念」)。 3.古代ギリシアの理性・合理性の諸概念についてこれまで明らかにされたことを、近現代の概念と対比しながら総括し、研究成果報告書にまとめた。 4.研究成果「プラトン『ピレボス』で-なる「快」が語られる場所」を第57回西洋古典学会大会(千里金襴大学)で発表した。 5.お茶ノ水女子大学、京都大学、駒澤大学、東京大学、国際基督教大学、青山学院大学、国際文化会館、北海道大学に出張し、熊野純彦、櫓垣立哉、中畑正志、山田道夫、高橋久一郎、朴一功、藤澤郁夫、阿谷淳、中川純男、桑原直己、古荘真敬、斉藤慶典、安西眞。近藤智彦、大芝芳弘、佐野好則、久保正彰、Marc McPherran、加藤信朗、Chales Kahm, David Charles,千葉恵らと有益な意見交換を行った。 6.東北大学にてLuc Brissonと有益な意見交換を行った。 7.本科研の研究テーマに関連する図書で、前年度までに購入できなかったもの、本年度に刊行されたものを選定・購入し、これらを概観し、特に重要と思われるものを集中的に研究した。
|