研究課題/領域番号 |
16720097
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 長崎純心大学 |
研究代表者 |
金城 由美子 長崎純心大学, 人文学部, 講師 (20291510)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 連体修飾 / 連体形式 / という / 内容節 / 同格節 / 日本語 / モダリティ |
研究概要 |
日本語の連体修飾構造は,[[太郎がt_i買った]本_i]のように被修飾名詞が修飾節中の要素である関係節によるものと、[[全員が救助された]事実]のように被修飾名詞が修飾節の要素ではない同格節によるものに大別される。本研究の目的は、統語的・意味的に依存関係の異なる二種類の連体修飾構造のうち、同格節による日本語の連体修飾構造の統語的・意味的記述を目指すものである。 平成18年度は、先行研究およびコーパスデータに基づき、主として連体修飾節をともなう名詞句と共起する述語との関係について考察を行い、ロンドン大学で行われたInternational Conference On Revisiting Japanese Modalityにおいて「発話と思考の名詞におけるモダリティ」と題する研究発表を行い、連体修飾節をともなう名詞句が非対格述語と共起する場合、話し手の心的態度を表す用法を持つことを示した。このモダリティ用法は、発話・思考のイベントについて言及した引用構文、発話イベントから発言者または情報ソースを降格させた伝聞構文と、語彙的な共通性を持つ場合があるが、発話イベントの扱いが異なることを示した。連体修飾節をともなう名詞句は、さまざまな述語と共起するが、他動性の低い非対格述語と共起することで、モダリティ用法が可能となっていると考えられ、語彙的な要素から、機能的な要素への変化と捉えることができる。今後、形式名詞との比較を行うことでこれらの変化に関しての理解を深めていくことができるものと思われる。
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