研究概要 |
平成18年度計画の柱は次の1〜3である。それらの研究実績を示す。 1.収集資料をさらに分析し,英語科経営を通して英語科教員間でコミュニケーション志向の英語教育に関する意味が生成し,英語科教員各人が指導方法や内容を改善する過程及びその必要条件を明らかにする。 (1)資料分析のための質的研究手法に関してさらに理解を深めた。 (2)上記手法を参考に,これまでに収集した英語科経営に関する事例資料について考察を深めた。 (3)上記考察を踏まえ,英語科組織とその経営に関する理論的枠組みと,英語教員の資質・力量向上に関する基礎的枠組みとを統合し補強した。 (4)上記の作業を通じて,英語科経営を通して英語科教員各人が自身の指導方法や内容を改善する過程と条件の解明をさらに進めた。 2.研究成果を報告する。 (1)英語科組織とその経営に関する理論的枠組みについて,第32回全国英語教育学会(平成18年8月)において,「学校英語教育における英語科経営の分析枠組みに関する研究」と題し,口頭発表した。 (2)英語教員の資質・力量向上に関する基礎的枠組み(英語教育観)について,第2回日中教師教育学術研究集会(平成18年10月)において,「日本の英語教師教育に存在する問題と課題解決の方向性一英語教師の英語教育観の育成に焦点をあてて一」と題し,口頭発表した。 (3)英語科組織とその経営に関する理論的枠組みと,英語教員の資質・力量向上に関する基礎的枠組みとの統合に関わる論文をまとめ投稿した(「学校英語教育実践の社会的構成一英語科経営の分析枠組みを求めて一」『鳴門英語研究』20号)。 3.英語科経営のガイドラインを作成する。 上記の資料分析・理論的枠組み構成の過程を通して,英語科教員が指導方法や内容を改善していく過程を把握するための理論的要件を整理し,英語科経営のガイドラインの基礎を構想した。
|