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幕藩領主の神社政策とその意図・思想に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16720158
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 日本史
研究機関(財)大阪市文化財協会

研究代表者

井上 智勝  (財)大阪市文化財協会, 大阪歴史博物館, 学芸員 (10300972)

研究期間 (年度) 2004 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2006年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード幕藩領主 / 神社 / 式内社 / 触頭 / 諸社禰宜神主法度 / 神職 / 領国 / 非領国 / 神道 / 吉田家 / 社家 / 近世史 / 神社史 / 神社政策
研究概要

1.17世紀後半期の式内社顕彰は徳川一門のほか、一部の外様藩(岡山・土佐・平戸)、譜代藩(磐城平)で行われていた。これらは当該幕藩領主による、儒学的名分論および反正・排仏主義に依拠した神社の秩序化の方向上にあった。この点において、官位・許状の有無によって神職を序列化した諸社禰宜神主法度(「神社条目」)の発布など幕府の神社政策と通じるものである。
2.宝暦9年の幕府による全国神社調査触は、管見の限りでも奥羽から九州まで30国で、大藩・小藩・幕領・旗本領等を問わず確認できた。したがって全国触と理解される。当該触は関白の要請により幕府が発したものであるが、社人のある神社の書き出しなど要請にない箇条が付加されている。これが幕府の作為かは明らかにできなかったが、当該触を契機に神社帳を具えたり、改訂した藩もあり、神社の実態把握を促進する意図を含意していた可能性は想定される。
3.触頭等を戴く神職組織は領国・非領国地域を問わず、各地に多数存在した。非領国地域では領主権力から比較的自由で、前代以来の自律性を残した。領国領主の神職編成には、(1)領主権力によって触頭が設定される場合と、(2)既存組織が利用される場合があった。(1)の場合でも下部組織として既存組織が利用されることは多かった。また(1)の場合、神職組織は当該権力が消失・縮小すると解体へ向かった。(2)においては、在地からの抵抗は少ないが、領主権力が地域有力社の自律性に掣肘を加えられることがあった。神職組織の編成原理は単に触頭-触下という組織原理だけではなく、官位、称号、参勤など、いくつかの原理があった。このうち参勤という神職集団の形成形態は、古態を残すものと考えられる。本所はかかる組織に依拠して諸国の神職支配を行ったが、既存の組織や秩序からの脱却を図る神職の動向を助長する役割を果たす場合もあった。

報告書

(3件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 神祇伯白川家の台頭と学頭臼井雅胤2006

    • 著者名/発表者名
      井上 智勝
    • 雑誌名

      宗教研究 79巻4輯(通巻347)

      ページ: 107-108

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 神祇管領長上吉田家と諸社禰宜神主法度2005

    • 著者名/発表者名
      井上 智勝
    • 雑誌名

      史境 50

      ページ: 38-57

    • NAID

      40006907509

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 近世安芸府中の祭祀秩序と朝廷権威-厳島社田所主膳の叙爵を手がかりに2005

    • 著者名/発表者名
      井上 智勝
    • 雑誌名

      芸備地方史研究 245・246

      ページ: 25-43

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [図書] 近世の神社と朝廷権威2007

    • 著者名/発表者名
      井上 智勝
    • 総ページ数
      336
    • 出版者
      吉川弘文館
    • 関連する報告書
      2006 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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