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トスカナ大公国における宮廷の誕生と形成

研究課題

研究課題/領域番号 16720178
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 西洋史
研究機関明治大学 (2005-2006)
福岡女子大学 (2004)

研究代表者

北田 葉子  明治大学, 商学部, 助教授 (30316161)

研究期間 (年度) 2004 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード近世史 / イタリア史 / フィレンツェ / 文化史 / 宮廷 / 西洋史 / 美術史 / トスカナ大公国 / イタリア / メディチ家
研究概要

トスカナ大公国の宮廷について、とくにフィレンツェ人高位役職者に着目して研究を進めてきた。その結果、フィレンツェ人は第5代トスカナ大公フェルディナンド2世の時代に急増していることが確認された。フェルディナンド2世時代には、フィレンツェ人が封建的称号を獲得し、市民から封建貴族へと変わっていく時代であり、この封建貴族化の現象と宮廷人の急増はリンクしていると考えられる。
これまでの研究では、フィレンツェでは元老院議員になること、騎士団に入ることなどさまざまな名誉への道があり、宮廷は決して中心的な役割を果たすことはなかったとされてきた。しかし本研究により、フェルディナンド2世の時代には、封建貴族となったフィレンツェ人は宮廷に入り、そのほかの名誉を求めなくなる傾向があると分かった。しかも彼らは宮廷の最高職である大執事などに就き、その肩書きによって政府の最高機関である国務評議会にまで参加していた。つまり宮廷職は、そのほかの名誉をしのぐ最高の名誉ある職になったのである。
また宮廷文化については、当時の宮廷に出入りするエリートたちが、ギリシア・ローマ神話をどのように受け入れていったかについて考察したが、その結果、神話の「マニュアル」といったものが存在し、それが大きな影響力を持っていたことが分かった。このマニュアルには、神々をどのような姿で表すのかを具体的にイメージで示すものもあり、そのイメージは、画家たちにも利用された。絵画や祝祭装飾でそのイメージは具体化するが、具体化されたイメージは再び祝祭の記録や絵画の説明の中で描写されていた。このように「マニュアル」に書かれた神々のイメージは、ビジュアルから再び書物となって循環し、それによって宮廷に出入りし、祝祭や絵画をつぶさに見ることのできるエリート層に、典型的な神々のイメージを与えていったのである。

報告書

(3件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 近世イタリアにおける「古典の教養」とメディア2006

    • 著者名/発表者名
      北田 葉子
    • 雑誌名

      歴史学研究 820

      ページ: 159-167

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 史料に見る宮廷の芸術家たち2006

    • 著者名/発表者名
      北田 葉子
    • 雑誌名

      西洋美術研究 12

      ページ: 139-147

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 十六世紀のフィレンツェの宮廷:宮廷職とその機能2005

    • 著者名/発表者名
      北田 葉子
    • 雑誌名

      日伊文化研究 43

      ページ: 94-105

    • NAID

      40006928994

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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