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憲法学における公私区分の再考-政治哲学・法哲学等の公私区分批判をてがかりに

研究課題

研究課題/領域番号 16730011
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 公法学
研究機関千葉大学

研究代表者

巻 美矢紀  千葉大学, 法経学部, 助教授 (90323386)

研究期間 (年度) 2004 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード公私区分 / 立憲主義 / 自己決定権 / ドゥオーキン / 私人間適用 / 公共の福祉 / プライヴァシー
研究概要

研究の最終年度として、理論及び実践(解釈論)にわたり、これまでの研究成果を公表した。
理論に関しては、リベラリズムの公私区分に対する、フェミニズム、共同体論、共和主義、討議民主主義、ラディカル・デモクラシーなど、左右両派からの批判をふまえ、公私区分の再構成を試みた。具体的には、公私区分は公私の相互関連性を看過している、人格の分裂を強いる、ア・プリオリの私的領域は人民主権を侵奪するとの批判をふまえ、人民主権の制度化にとって公私区分が不可欠であることを明らかにするとともに、とりわけドゥオーキンの法・政治道徳理論をてがかりとして、人格の統合に配慮しつつ、公私の境界線を漸進的に変動させる公私区分論を提示した。さらに公私の相互関連性にかんがみ、「領域」の公私区分とともに、井上達夫が提唱する「理由」の公私区分を、憲法学においても導入する必要性を主張した。
また実践に関しては、理論的研究成果をふまえ、私的領域の中核に位置する自己決定権について、アメリカの議論を中心にドイツの議論も参照しながら、自己の基底的信念にもとづく最終的判断権を留保して人格の統合を確保することが、自己決定権保障の趣旨であることを明らかにし、日本国憲法の解釈論に示唆を与えた。さらに、このような意味で決定的に重要な自己決定権の貫徹を阻止しうる存在として、家族という憲法上の法制度保障について考察し、両者の緊張関係を指摘しつつ、人格の根源的平等性を尊重すべきことを論じた。

報告書

(3件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて 2007 2006 2005 2004

すべて 雑誌論文 (7件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 憲法からみる「家族と規制緩和」2006

    • 著者名/発表者名
      巻 美矢紀
    • 雑誌名

      法学セミナー 619号

      ページ: 30-33

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 自己決定権の論点-アメリカにおける議論をてがかりとして2006

    • 著者名/発表者名
      巻 美矢紀
    • 雑誌名

      レファレンス 664号

      ページ: 77-104

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 「公私区分」再考2006

    • 著者名/発表者名
      巻 美矢紀
    • 雑誌名

      敬文堂

      ページ: 107-119

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 憲法の動態と静態--R・ドゥオーキン法理論の「連続戦略」をてがかりとして2005

    • 著者名/発表者名
      巻 美矢紀
    • 雑誌名

      国家学会雑誌 118巻7・8号

      ページ: 1-41

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 憲法の動態と静態(二)--R・ドゥオーキン法理論の「連続戦略」をてがかりとして2004

    • 著者名/発表者名
      巻 美矢紀
    • 雑誌名

      国家学会雑誌 117巻7・8号

      ページ: 55-110

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 憲法の動態と静態(三)--R・ドゥオーキン法理論の「連続戦略」をてがかりとして2004

    • 著者名/発表者名
      巻 美矢紀
    • 雑誌名

      国家学会雑誌 117巻9・10号

      ページ: 57-94

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 憲法の動態と静態(四)--R・ドゥオーキン法理論の「連続戦略」をてがかりとして2004

    • 著者名/発表者名
      巻 美矢紀
    • 雑誌名

      国家学会雑誌 117巻11・12号

      ページ: 110-144

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [図書] 『講座憲法第1巻 立憲主義の哲学的問題地平』「公私区分論批判はリベラルな立憲主義を超えうるのか?」(井上達夫編著)2007

    • 著者名/発表者名
      巻 美矢紀
    • 総ページ数
      25
    • 出版者
      岩波書店
    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [図書] 憲法学の現代的論点(共著)2006

    • 著者名/発表者名
      巻 美矢紀
    • 総ページ数
      400
    • 出版者
      有斐閣
    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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