研究課題/領域番号 |
16730102
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
理論経済学
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研究機関 | 明海大学 |
研究代表者 |
影山 純二 明海大学, 経済学部, 助教授 (50337490)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
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キーワード | Life expectancy / Mortality / Human Capital / Education / Economic Growth / Poverty Trap / Multiple Equiliburia / Development / Longevity / Lifetime / Multiple Equilibria |
研究概要 |
一国の平均所得と平均寿命の相関が、人的資本を媒体としてつながっていることが昨年度までの研究で明らかになった。今年度は、平均所得と平均寿命、どちらが先行して上昇しているか、時代区分を分けて実証分析を行った。 理論的には、平均所得の上昇が平均寿命の伸長を促すことも、逆に平均寿命の伸長が平均所得の上昇を促すことも可能であり、現実には、どちらのタイプが一般的なのか、明らかにするためである。 結果、第二次世界大戦後に経済発展を開始した国々では、平均寿命の伸長が先行していることが明らかとなった。すなわち、平均寿命の伸長、教育水準の上昇、人的資本の増加、経済成長という一連の流れが存在するのである。これは、1940年代より世界各地に広まっていった医療技術や公衆衛生に関する知識が経済発展の一つの要因になったことを意味している。 一方、第二次世界大戦前に経済発展を開始した国々では、そこまではっきりとした傾向が現れていない。これらの国々では、有意なデータが利用可能となる17世紀後半もしくは18世紀に、すでに比較的高い平均寿命を達成している。そしてそれ以降、経済発展と平均寿命の伸長が波打って進行している。そのため、両者が複雑に絡み合っており、計量経済学的手法を利用しても、一意に一方が他方を促したとは言えないのである。17世紀後半もしくは18世紀に、すでに達成されていた比較的高い平均寿命がどのような過程で達成されたのか分析を行うことができれば、より明確なメカニズムが明らかになる。しかし、この点ではデータの限界があるため、他の手法を利用することが必要となる。
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