研究課題/領域番号 |
16730121
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用経済学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大橋 弘 東京大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (00361577)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ネットワーク効果 / ビデオゲーム / ネットワークの外部性 |
研究概要 |
様々な技術の競争の中から、なぜスタンダードが確立されるかを知ることは、コンピュータなど家電産業を知る上で緊急の課題である。標準が如何に確立されるかを理論的に論じる研究は多数あるが、実証研究は非常に少ない。本研究では、ビデオゲーム産業において、ハードウェア(ゲーム機)のデータのみならず、ゲームソフトのデータをも用いて、両者の相互関係を直接に推計した。具体的には、消費者のハードウェア購買行動と、ゲームソフト会社の参入行動(その結果としてのバラエティの程度)とを同時に推計し、その交差弾力性を見ることによって、ネットワーク外部性の大きさを推計した。VTRなど多くのハイテク家電製品の普及には、ソフトウェアの存在が重要である。VTRデッキの普及にはレンタルビデオの種類の多寡が鍵を握る。DVDデッキとDVDソフト、ゲーム機器とゲームソフトにも同様の関係がある。こうしたソフトウェアとハードウェアとの普及の相互依存関係を、ネットワークの外部性と呼ぶ。ハードウェア(例えばVTRデッキ)の売上はソフト(例えばレンタルビデオ)にどれだけバラエティがあるかに依存し、同時にソフトのバラエティはどれだけハードの売上げがあるかに依存する。本研究でテーマとするゲーム産業はハードとソフトとが同時に存在しなければ、成り立たない産業であり、ネットワークの外部性を研究する上では理想的な産業のひとつである。本研究では、異なる技術競争を通じてどうやって産業スタンダードが形成されるかを、上記のネットワークの外部性という観点から論じた。まとめられた結果は、海外査読雑誌に載ることになっている。
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