研究課題/領域番号 |
16730191
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
経営学
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
原口 恭彦 広島大学, 大学院社会科学研究科, 助教授 (20343452)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
|
キーワード | ロイヤリティ / 職務特性 / キャリア意識 / 組織市民行動 / コミットメント / モチベータ |
研究概要 |
本年度は、インタビュー調査と質問票調査を中心に研究が進められた。その結果、職種によって、職務特性に差異があることが確認された。具体的には、比較的専門性が高い職種において、自律性や専門性、タスク完結性が高い傾向を示すことが明らかにされた。一方で、技能多様性やタスク重要性に関しては、明確な有意差は見られなかった。 これら職務特性上の差異とロイヤリティを分析したところ、高い専門性や自律性を持つ職務においては、コスモポリタン志向を高く持つ傾向が見られた。さらに、キャリア意識との関連を調べたところ、昇進と同時に現在の職種に強い執着を持つ傾向が強かった。また、技術職のような高い専門性を持つ職務における、職務行動と成果を分析したところ、革新性を志向する行動が成果に結びついていることも明らかにされた。これら結果から、高い専門性や自律性を持つ職務に対しては、将来の職務を保証するようなキャリア施策を講じることや、革新的な行動を評価する人事考課の重要性が指摘された。 一方、自律性や専門性が低い職務においては、組織内の昇進を希求する傾向が見られた。また、有能さの評価基準として、組織市民行動を重視していることも明らかにされた。これらの結果から、評価基準として成果主義に基づく数値評価だけでなく指導性や協調性といった組織市民行動に関連する項目を評価に加える意義を見いだすことができた。 この他いくつかの発見事実から、職種によって評価基準やインセンティブの与え方などを変えることの重要性を指摘した。 研究成果は、順次、論文・学会等で報告する予定である。
|