研究課題/領域番号 |
16730206
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
経営学
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
中村 彰憲 立命館大学, 政策科学部, 助教授 (70367134)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | コンテンツ / インタラクティブ / 国際経営 / ソフトウェア開発 / プロジェクトマネジメント / デジタルコンテンツ / コンテンツ・プロデュース / 経営戦略 |
研究概要 |
17年度においては、16年度において調査を行った台湾、中国、ロシア、インドにおけるゲーム開発の状況を踏まえたうえで、日本、オーストラリアといった、ゲーム開発が始まって20年以上経過している国に所在するゲーム開発企業を訪問し、それぞれの企業におけるゲーム開発手法に関するヒアリング調査を実施した。16年度の調査において、ゲーム開発の傾向というものがある程度把握出来ていた事に加え、数々の文献サーベイより確認できた日本、欧州、そして米国におけるゲーム開発手法などを参照しつつ、オーストラリアに所在するゲーム開発企業4社に対してヒアリング調査を実施した。 これらのヒアリング調査において確認できた事実は、(1)オーストラリア市場そのものは非常に小さく調査対象となった企業の全てが米国をターゲット市場として明確に認知していた、(2)自らパブリッシャーとなるよりは、欧米に所在する大規模なパブリッシャーに対してゲームタイトルを供給するというスタンスを堅持していた、(3)相対的に品質、ならびに納期を最重要課題としていた、などである。このような結果を見る限り、オーストラリアのゲーム開発スタイルは日本や一部の米国企業というよりは、むしろ、台湾に所在するゲーム開発企業の開発手法と共通する事が分かった。 以上の事を踏まえ、台湾とオーストラリアの環境をあらためて整理すると、両地域とも人口は2000万人程度と、自ら所在する地域の市場は極めて小さく、より大きな市場(オーストラリアの場合は、米国ならびに欧州、台湾の場合は日本並びに中華人民共和国)に依存せざるをえ得ない事、そして、大手のパブリッシャーをクライアントとしてつねに関係を維持しないと自らの存続が継続出来にくい、という共通点があることが分かった。これらの状況は、それぞれの地域におけるゲーム開発経験そのものというよりは、地域が取り巻く事業環境がゲーム開発手法にある一定の影響を与えていることを示唆している。 これらの他に興味深く伺えた状況として、効率性を追求している企業は総じてプロジェクトマネジメントというプロジェクト管理手法にも興味を抱いているということがあげられる。これを踏まえ、06年3月に開催された欧米日の開発者が集う、ゲームデベロッパーカンファレンス(Game Developer Conference)においてアンケート調査を実施し、ゲーム開発者がプロジェクトマネジメント手法について如何なる意識を持っているか調査を実施した。
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