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新規公開市場における会計数値の水準,変化に基づく株価変動の分析

研究課題

研究課題/領域番号 16730237
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 会計学
研究機関高崎経済大学

研究代表者

阿部 圭司  高崎経済大学, 経済学部, 助教授 (70277771)

研究期間 (年度) 2004 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2005年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード株式新規公開 / アンダープライシング
研究概要

18年度では2つの研究成果を出すことができた.
(1)IPO企業の公開後の長期アンダーパフォーマンスというアノマリーについて,865社をサンプルとして分析を行ったものである.JASDAQ指数をベンチマークとした場合,公開後36か月で累積超過収益率はベンチマークを下回り,このアノマリーが存在していることを確認した.アノマリーの要因分析として,公開企業の公開前後の業績を分析した.公開企業の財務パフォーマンスは,公開直前では高い収益性を示しているものの,公開後はそれが低下する傾向が観察された.この事実を基に,本稿では公開企業の収益性と長期パフォーマンスとの関連性の検証を試みた.分析からは,企業の収益性というファンダメンタル的な要因が,長期パフォーマンスを説明する一因となっていると考えた.
(2)IPO時の主幹事証券会社による公開価格決定プロセスの効率性を検証した.公開を引き受ける主幹事証券会社による価格決定が効率的であれば,仮条件価格の水準や仮条件価格から公開価格への変化(価格修正度)は,公開企業のプロファイルやブックビルディング期間に得られた情報を反映しているはずである.仮条件価格幅の分析では,初値からのアンダープライシングを説明する変数との関連が観察されなかった.このことは,仮条件価格が結果的にアンダープライシングであることを間接的に示すものであり,幹事証券会社の価格算定は適切でなく,公開会社に機会損失を与えている可能性を示唆している.価格修正度の分析では,一般に利用可能な情報が価格に織り込んでいることを明らかとなり,この点では効率的な価格形成が行われていることを示した.一方で,IPOのモメンタムを示す変数が有意であったことから,IPOに際しては市場が短期的な視点で捉えていることを示した.最後に,価格修正度の推計結果と共に,公開価格と仮条件価格帯との関連から,主幹事証券会社による公開価格算定には慣習的なバイアスがかかっている可能性を指摘した.

報告書

(2件)
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] ジャスダック市場における新規公開企業の公開価格と初期収益率について-幹事証券会社による公開価格と仮条件価格の予測能力-2006

    • 著者名/発表者名
      阿部 圭司
    • 雑誌名

      高崎経済大学論集 48・4

      ページ: 89-103

    • NAID

      40007219987

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] ブックビルディング方式における株式公開価格の要因分析2005

    • 著者名/発表者名
      阿部 圭司
    • 雑誌名

      石塚先生古稀記念論文集(白桃書房)

      ページ: 194-205

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書 2004 実績報告書
  • [雑誌論文] JASDAQ市場における新規株式公開の長期パフォーマンス2005

    • 著者名/発表者名
      阿部 圭司
    • 雑誌名

      高崎経済大学論集 38・1

      ページ: 33-44

    • NAID

      40007085335

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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