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4歳前後の幼児期にみられる認知発達の変化が後の記憶へ及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 16730332
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 教育心理学
研究機関東京外国語大学 (2006)
清泉女学院大学 (2004-2005)

研究代表者

上原 泉  東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (80373059)

研究期間 (年度) 2004 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード4歳 / 自伝的記憶 / ナラティブ / 語り / 乳幼児健忘 / 認知発達 / コミュニケーション / 性差 / エピソード記憶 / エピソード報告 / 語り(ナラティブ) / 内面の意識化
研究概要

今年度の縦断的調査の結果データを処理した上で,最終年度として,縦断的調査の総まとめを行うとともに,併行して実施してきた横断的な調査データの結果と比較検討し十分な考察を行った。成果の一部については,論文に公表し(上原,2006),縦断的調査のまとめを「ナラティブの発達」の視点から,国内の学会で公表した(上原,2007)。今年度,データが加わることにより,次の点が新たに示唆された。第一に,年月の経過によって想起できるイベント数は減る傾向にあるが,環境の変化(学校の学年やクラスが変わる,引越しなど)をきっかけに変化前の出来事の想起量の減り方が大きいこと,第二に,何度も想起し語っているうちに変容するものがあること,第三に,確認できた事例数は少ないが,本来覚えていなかった体験を,体験時よりも時を経た後で見た写真やビデオの影響を受けて報告しているものがあること,である。3ヶ年を通じて得たデータをあわせて分析作業を行いまとめた結果,子どもは2,3歳頃から過去のエピソードを語り始めるが,あくまでその頃の語りは,幼児期初期の「語り」であり,その後の言語能力のみならず,コミュニケーション能力,現実認識,他認知能力の発達を経て,成人のような「ナラティブ」に近づいていくという発達の道筋が示唆された。また,乳幼児健忘という現象は早期からみられ,乳幼児健忘の原因に関わるメカニズムが,もっぱら純粋な「語り」能力(言語能力)にのみ依存するわけではないことが,本年度の調査・分析を通じて,確認することができた。

報告書

(3件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて 2007 2006 2005 2004

すべて 雑誌論文 (8件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 幼児期のエピソード記憶と記憶の発達 : 縦断的方法と横断的方法による検討2007

    • 著者名/発表者名
      上原 泉
    • 雑誌名

      お茶の水女子大学21世紀COEプログラム「誕生がら死までの人間発達科学」平成17/18年度セミナー報告書

      ページ: 13-17

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 幼児の同年齢グループ内でのコミュニケーション : 年齢比較2006

    • 著者名/発表者名
      上原泉・東洋
    • 雑誌名

      発達研究 20巻

      ページ: 5-12

    • NAID

      40015294552

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 乳幼児の記憶能力の発達-4歳前後のエピソード記憶と他の認知能力の発達の視点から-2006

    • 著者名/発表者名
      上原 泉
    • 雑誌名

      心理学評論 49巻・2号

      ページ: 272-286

    • NAID

      130007631365

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 幼児は異性ペアと同性ペアでどのように作業をすすめるのか-中間報告-2006

    • 著者名/発表者名
      上原泉, 長谷川寿一, 長谷川眞理子
    • 雑誌名

      清泉女学院大学人間学部紀要 第3号

      ページ: 3-9

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 物語作成の際に重視する項目は何か-日中比較の中間報告-2005

    • 著者名/発表者名
      上原泉, 東洋
    • 雑誌名

      発達研究 19巻

      ページ: 55-64

    • NAID

      40007161642

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 4.子どもはどれくらい幼少期の個人的な出来事を想起できるのか-縦断的な事例研究-(自伝的記憶研究の理論と方法(2)内)2005

    • 著者名/発表者名
      上原 泉, (佐藤, 越智, 神谷, 上原, 川口, 太田(著)内)
    • 雑誌名

      認知科学テクニカルレポート No.55

      ページ: 17-21

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 乳幼児の記憶発達に関する新しい理論構築の試み2005

    • 著者名/発表者名
      上原 泉
    • 雑誌名

      清泉女学院大学人間学部紀要 第2号

      ページ: 3-13

    • NAID

      110004809248

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 女子学生の希望するライフコースと子育て観-学科別に見た傾向-2005

    • 著者名/発表者名
      向田久美子, 上原泉, 高崎文子
    • 雑誌名

      清泉女学院大学人間学部紀要 第2号

      ページ: 15-23

    • NAID

      110004809251

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [図書] 記憶の心理学と現代社会 6部「発達と記憶」第1章 赤ちゃんのときのことを覚えていますか?-乳幼児期の記憶-(上原担当執筆)2006

    • 著者名/発表者名
      上原 泉, (太田信夫(編)内)
    • 出版者
      有斐閣
    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [図書] 実験で学ぶ発達心理学 2-1 乳児期の記憶(上原担当)2004

    • 著者名/発表者名
      上原泉, 杉本伸一郎, 坂田陽子(編)内
    • 出版者
      ナカニシヤ出版
    • 関連する報告書
      2004 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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