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心理療法の効果を規定するクライエントの内的要因に関する認知臨床心理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16730356
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 臨床心理学
研究機関琉球大学

研究代表者

伊藤 義徳  琉球大学, 教育学部, 講師 (40367082)

研究期間 (年度) 2004 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2005年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード認知行動療法 / 思考記録表 / マインドフルネストレーニング / 情動的処理 / 認知的処理 / AAT / TCT / 認知的バランス / クラスター分析 / 階層的重回帰分析
研究概要

昨年度は、感情的思考を反映するAAT(Affect-related Automatic Thought;AAT)と理性的思考を反映するTCT(Task-related Controlled Thought;TCT)という二つの思考が感情状態に及ぼす影響について、クラスター分析と階層的重回帰分析を用いて検討し、AATがネガティブ気分の予測因子として重要であることが明らかとなった。本年度は、こうした研究の成果をふまえ、認知療法の効果性の特徴を、これらの変数により記述することを目的とした。認知療法の対照群として、近年注目されるマインドフルネストレーニングを用いた。マインドフルネストレーニングを用いた講義と認知療法の主要な技法である思考記録表を用いた講義の効果を、気分、AAT及びTCTを用いて比較検討した。136名の大学生を同数に振り分け、思考記録表を記入する講義とマインドフルネストレーニングの一つである食べる瞑想を行う講義を行い、その前後で各指標を測定した。その結果、いずれの技法を用いた講義もネガティブ気分の改善とポジティブ気分の上昇、及びAATの減少を示した。しかし、食べる瞑想の前後ではTCTが減少するのに対して、思考記録表の前後ではTCTの上昇傾向が示された。これらの結果から、思考記録表は理性的思考により感情的思考と感情の関連を客観的に検討することでネガティブ気分を減少させるのに対して、食べる瞑想は、理性的思考も感情的思考も弱めることから、理性的な検討でなない、異なるメカニズムにより効果を発揮することが示唆された。この両者はいずれも認知行動療法の一技法と考えられているが、特に理性的思考に及ぼす影響に違いが見られることが明らかとなろた。こうした違いは、第2世代と第3世代の認知行動療法の違いとして理論的に語られる内容と一致しているが、その効果のプロセスについて、今後より詳細に検討する必要がある。

報告書

(2件)
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] マインドフルネスの講義が受講生の認知-感情状態に及ぼす影響:食べる瞑想を中核とした心理教育の効果2005

    • 著者名/発表者名
      伊藤義徳, 安藤 治
    • 雑誌名

      トランスパーソナル心理学/精神医学 6・1

      ページ: 55-62

    • NAID

      40007140293

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [図書] マインドフルネス&アクセプタンス:認知行動療法の新次元2005

    • 著者名/発表者名
      武藤 崇, 伊藤義徳, 杉浦義典(監訳)
    • 総ページ数
      441
    • 出版者
      ブレーン出版
    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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