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死別後の不適応遺族を予測するリスク評価法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16730360
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 臨床心理学
研究機関関西福祉科学大学

研究代表者

坂口 幸弘  関西福祉科学大学, 健康福祉学部, 講師 (00368416)

研究期間 (年度) 2004 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード遺族ケア / 死別 / リスク評価 / 不適応因子 / 健康 / ホスピス / 喪失体験 / 質問紙調査 / 精神健康
研究概要

今年度は、死別後の不適応遺族のリスク評価法の妥当性を検討するため、一昨年から昨年にかけて作成したリスク評価尺度25項目を用いて、死別後初期段階における看護師評価と、遺族の自己評価の比較検討、および遺族のうつ状態との関連性の検討を行った。対象は、ホスピスで亡くなった患者の遺族、および担当の病棟看護師である。看護師に対しては、看取り後7日目に質問紙調査を実施した。一方、遺族については、患者の死後、2〜3ヵ月の時点で、郵送による自記式質問紙調査を行った。調査対象となった31名の遺族のうち、21名から回答が得られ、20名の有効回答を分析対象とした。遺族の性別は男性7名、女性13名であり、年齢は34〜74歳で平均56.9歳(SD=11.2)であった。故人との続柄は、故人から見て、配偶者が10名、子が5名、兄弟姉妹が3名、姪と友人が各1名であった。ホスピス剤院日数は10〜43日で、平均21.7日(SD=9.9)であった。故人享年は44〜91歳で、平均65.9歳(SD=12.3)であった。結果として、遺族自己評価と看護師評価を比較検討すると、設定した25項目のうち10項目で、不一致率が30%を上回っていた。特に「感情状態」「性格傾向・信念」のカテゴリーで不一致数が多かった。各症例における不一致数と、患者の在院日数の関連を検討すると、負の相関関係が示され、在院日数が長い症例ほど、不一致数が少なくなる傾向が明らかとなった。そして、看護師によるリスク評価と、遺族のうつ状態の程度との有意な関連性は示されなかった。今回の結果は、不適応遺族を死別後に第三者が評価することの困難さを示唆するものである。特に、在院日数が短い患者の家族の場合には、正確なリスク評価が難しいと考えられる。また入院中における家族へのケアとして、臨床に向けては、看護師による家族の感情面への積極的な介入による理解と、他職種によるチームアプローチによる多面的な家族ケアの重要性が示唆される。

報告書

(3件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (16件)

すべて 2007 2006 2005 2004

すべて 雑誌論文 (14件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 一般病棟での看取りの看護における看護師のストレスと感情体験2007

    • 著者名/発表者名
      坂口 幸弘
    • 雑誌名

      看護実践の科学 32(2)

      ページ: 74-80

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 死別後の悲嘆とグリーフケアの必要性2006

    • 著者名/発表者名
      坂口 幸弘
    • 雑誌名

      消化器・がん・内視鏡ケア 11(4)

      ページ: 51-56

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 患者家族へのグリーフケアの取り組み方と実践例2006

    • 著者名/発表者名
      坂口 幸弘
    • 雑誌名

      消化器・がん・内視鏡ケア 11(5)

      ページ: 45-49

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 遺族のリスク評価法の開発-死別後の不適応を予測する因子の探索-2005

    • 著者名/発表者名
      坂口幸弘, 他
    • 雑誌名

      死の臨床 28(1)

      ページ: 87-93

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 全国調査にみるホスピス・緩和ケア病棟のグリーフケアの現状と課題2005

    • 著者名/発表者名
      坂口幸弘
    • 雑誌名

      緩和ケア 15(4)

      ページ: 312-316

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] グリーフケアの考え方をめぐって2005

    • 著者名/発表者名
      坂口幸弘
    • 雑誌名

      緩和ケア 15(4)

      ページ: 276-279

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 公立総合病院の一般病棟における遺族ケアの現状と看護師の意識2005

    • 著者名/発表者名
      坂口幸弘, 他
    • 雑誌名

      看護実践の科学 30(10)

      ページ: 72-77

    • NAID

      40006883809

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] デス・エデュケーションに関する意識調査2005

    • 著者名/発表者名
      赤澤正人, 坂口幸弘, 中西健二他
    • 雑誌名

      ホスピスケアと在宅ケア 31(1)

      ページ: 23-27

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] Why are bereaved family members dissatisfied with specialized inpatient palliative care service? A nationwide qualitative study2005

    • 著者名/発表者名
      Shiozaki M, Morita T, Hirai K, Sakaguchi Y, Tsuneto S, Shima Y.
    • 雑誌名

      Palliative Medicine 19

      ページ: 319-327

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] Tasks perceived as necessary for hospice and palliative care unit bereavement services in Japan2005

    • 著者名/発表者名
      Sakaguchi Y., et al.
    • 雑誌名

      Journal of Palliative Care 22(4)

      ページ: 320-323

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 死別後の精神的健康に及ぼすソーシャルサポートの効果:サポート内容に関する検討2005

    • 著者名/発表者名
      坂口 幸弘
    • 雑誌名

      関西福祉科学大学紀要 8(印刷中)

    • NAID

      110001380323

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] わが国のホスピス・緩和ケア病棟における遺族ケアの提供体制の現状2004

    • 著者名/発表者名
      坂口 幸弘 他
    • 雑誌名

      心身医学 44(9)

      ページ: 697-703

    • NAID

      110001103131

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] わが国のホスピス・緩和ケア病棟における遺族ケアの実施方法(2)-遺族のサポートグループの現状-2004

    • 著者名/発表者名
      坂口 幸弘 他
    • 雑誌名

      死の臨床 27(1)

      ページ: 81-86

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 近親者を亡くした遺族に見られる自己非難2004

    • 著者名/発表者名
      坂口 幸弘
    • 雑誌名

      ヘルスサイコロジスト 35

      ページ: 2-2

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [図書] 緩和・ターミナルケア看護学(鈴木志津枝・内布敦子(編))第8章 家族・遺族ケアの方法2005

    • 著者名/発表者名
      坂口幸弘
    • 出版者
      ヌーヴェルヒロカワ
    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [図書] 緩和・ターミナルケア看護学 第8章 家族・遺族ケアの方法2005

    • 著者名/発表者名
      坂口 幸弘
    • 出版者
      ヌーヴェルヒロカワ(印刷中)
    • 関連する報告書
      2004 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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