研究課題/領域番号 |
16740008
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
皆川 龍博 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 助手 (40323779)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2006年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 弱化Fano多様体 / 分類 / 弱Fano多様体 / Fano多様体 / 変形 / 原始的収縮写像 / Nef錘 / 端収縮射 / nef錘 |
研究概要 |
平成18年度は16年度、17年度に行った非特異3次元弱化Fano多様体の研究をまとめ、その分類に関する論文1をほぼ完成させた。Fano多様体でない弱Fano多様体のうちFano多様体へ変形するものを弱化Fano多様体と呼ぶ。 弱化Fano多様体の分類を行う上で次の2つの特徴に着目した。 (1)多重反標準射が原始的である場合、弱化Fano多様体からの基本的な写像を考えることができる。 (2)変形後に得られる3次元Fano多様体のnef錘が対称性を持つ。 (1)の基本的な写像で収縮する曲線は標準因子と交点数が負である。以前はこの基本的な写像を研究することを中心に分類を行っていた。これはピカール数が2のときの弱化Fano多様体の分類に関する研究で用いた手法の拡張である。(2)の対称性は変形後のFano多様体の性質を弱化Fano多様体がどの程度持つのか、原子的端収縮写像についての情報を我々に与えてくれる。 本年度はこのnef錘が持つ対称性に着目することで、大幅に分類方法が簡単になった。 特に変形後のFano多様体からの原子的端収縮写像で非特異曲線を中心としたBlow-upが存在する場合、非特異3次元多様体(主にFano多様体)上の曲線を考える問題に帰着できる。 また、この分類方法をまとめる段階で数箇所証明の欠陥を発見したが、これを修正することができた。 (1)の基本的な収縮写像については、これが次の3つの可能性しか持ち得ないことがわかった。 (i)写像の像は2次元以下である。このとき反標準因子の3乗は12または48。 (ii)基本的な写像はE5型の原子的端収縮写像であり、このとき変形後のFano多様体の変形型はただ一つに決まる。 (iii)基本的な写像は非特異曲線を中心としたBlow-upを経由する。
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